オアシス、商店街。 |
| オアシスの商店街へと降りそそぐ、温かな陽の光。 私は思わず背伸びをした。 |
| 教授 | 前に商店街に来たのはいつだったか…… 1週間前?それとも2週間前か? | 前に商店街に来たのはいつだったかしら…… 1週間前?それとも2週間前? |
| ハァ。岡部くんからの連絡がなかったら、まだ司令室で仕事をしていただろうな…… | ハァ。岡部くんからの連絡がなかったら、まだ司令室で仕事をしていたでしょうね…… | |
| 岡部倫太郎:戦友、俺だ。 |
| 岡部倫太郎:1400に『メイクイーン+ニャン² 』で会おう。くれぐれも「機関」に気づかれ るなよ、いいな? |
| 岡部倫太郎:エル・プサイ・コングルゥ…… |
| 教授 | 断片的な情報だけ与えて通話を切るというのも、実に岡部くんらしい…… | 断片的な情報だけ与えて通話を切るっていうのも、実に岡部くんらしいわ…… |
| 14:00まで少し時間がある……せっかくだし、カフェでゆっくりするか。 | 14:00まで少し時間があるわね……せっかくだし、カフェでゆっくりするか。 | |
| 私はのんびりと、メイクイーン+ニャン²に入った。 |
| フェイリス・ニャンニャン:…困ったのニャ… 。 |
| 教授 | フェイリスさん、こんにちは。 ずいぶんと悩ましげだが、どうかしたのか? | フェイリスさん、こんにちは。 ずいぶんと悩ましげだけど、どうかしたの? |
| フェイリス・ニャンニャン:ニャニャ!?あ、 キョージュ!お帰りニャさいませ。ご主人様 ♪ |
| フェイリス・ニャンニャン:…さっきの言葉、 聞いてたのかニャ!? |
| 教授 | まぁね。君がそんな顔をするのは、前に魔界七聖賢の話を聞いた時以来だ。 また似たような災いが起きたのかい? | まぁね。あなたがそんな顔するの、前に魔界七聖賢の話を聞いた時以来だわ。 また似たような災いが起きたの? |
| フェイリス・ニャンニャン:さすがはキョーマ の戦友!理解が早くて助かるのニャー |
| フェイリス・ニャンニャン:……実は最近、メ イクイーン+ニャン²にくるご主人様が、増え てないのニャ…。これは、由々しき事態なの ニャ… |
| フェイリス・ニャンニャン:……そこで、フェ イリスは決めたのニャ!メイクイーン++ニ ャン²のサービスをレベルアップさせるのニャ ! |
| 教授 | サービスの質を? 今でも十分、サービスは素晴らしいと思うけど。 |
| フェイリス・ニャンニャン:ニャハハー!お褒 めに預かり光栄なのニャ! |
| フェイリス・ニャンニャン:でも、ご主人様の 為にはもっともっとクオリティを上げる必要 があるニャ。だから、カフェのメイド達を特 訓しようと思うのニャ! |
| フェイリス・ニャンニャン:キョージュ、ちょ うどいいところに来たニャ。メイドの特訓を 手伝うのニャ! |
| 教授 | ……えっ?でも、メイドのサービスなんて私には…… |
| フェイリス・ニャンニャン:心配ないニャ!フ ェイリスがメイドたちを指導するのニャ。キ ョージュはサービスを受けて、フェイリスに 感想を教えてくれるだけでいいニャン♪ |
| フェイリス・ニャンニャン:ちょうど、メイド 二人の準備が終わったのニャ。マユシィ・ニ ャンニャン、クリスティーニャン、ご主人様 におもてなしするのニャ! |
| マユシィ・ニャンニャン:トゥットゥルー♪マ ユシィ・ニャンニャンでーす! |
| クリス・ニャンニャン:ちょ、ちょっと待って !私はまだ準備できてな……! |
| 目の前に、可愛らしいメイド服に着替えた紅莉栖とまゆりが現れた。 |
| フェイリス・ニャンニャン:キョージュ、どう かニャ?二人とも、とっても可愛いかニャ? |
| フェイリス・ニャンニャン:キョージュは、ど んなサービスをご希望なのニャ? |
| 岡部との約束の時間まで、あと少しある。 メイドのサービスを体験してみるのも悪くない。 |
| 当然、何もせずに岡部を待つという選択肢もあるが…… | 当然、何もせずに岡部を待つという選択肢もあるけど…… |
| OPTIONS 1 | |
| OPTIONS 2 | |
| OPTIONS 3 |
| 教授 | それじゃ、マユシィ・ニャンニャンにお願いしようかな。 | それじゃ、マユシィ・ニャンニャンにお願いしようかな。 |
| マユシィ・ニャンニャン:えっへへー。じゃあ 、マユシィ・ニャンニャンがご主人様をご案 内しますニャ!キョージュ、こちらへどうぞ なのニャン。 |
| フェイリス・ニャンニャン:じゃあ、フェイリ スとクリスティーニャンは向こうにいるのニ ャ。フェイリスはこのまま鬼特訓を続けてる ニャ! |
| クリス・ニャンニャン:えっ!?ま、待って、 まゆり!私一人じゃ…… |
| フェイリス・ニャンニャン:クリスティーニャ ン、こんな時はどう言うのかニャ―? |
| クリス・ニャンニャン:わ、わかった……ニャ ン…… |
| 去りゆく二人の背中を前に、心の中で紅莉栖にエールを送る。 まゆりは事前に手配されていた座席へと私を案内した。 |
| マユシィ・ニャンニャン:こちらがキョージュ のコーヒーですニャン。いつもどおり、ペル シカのお砂糖だよ〜 |
| 教授 | ありがとう、まゆりさん。 |
| 仕事が忙しすぎる私にとって、コーヒーはもはや眠気覚ましのツールと化していた。 | |
| 濃厚な香りを味わいながら、ゆっくりするのは久しぶりだった。 | |
| コーヒーカップを手にとって、小さく口に含む。 | |
| 教授 | なんだか、よく知ってる味だな…… | なんだか、よく知ってる味ね…… |
| マユシィ・ニャンニャン:えっへへー。まゆし ぃは、ペルシカさんにキョージュが普段愛用 してるコーヒー豆を聞いてきたのニャ― |
| マユシィ・ニャンニャン:キョージュ、どうか ニャ? |
| 教授 | ああ、これで間違いない…… まゆりさんは、本当によく気がつくな。驚いたよ。 | ええ、これで間違いないわ…… まゆりさんは、本当によく気がつくのね。驚いた。 |
| マユシィ・ニャンニャン:マユシィ・ニャンニ ャンは、ご主人様に出来る限り、素敵なおも てなしをしたいのですニャ! |
| マユシィ・ニャンニャン:キョージュはここで コーヒー飲んで、ゆっくりしててねー!別の 準備をしてくるニャ。 |
| 教授 | うん、頼むよ。 | うん、お願い。 |
| 私がゆったりとコーヒーを味わっていると、ふいに厨房のほうから妙な音が聞こえた。 | |
| ガシャンッ―― |
| 教授 | おや?今の音は…… | ん?今の音…… |
| マユシィ・ニャンニャン:あっ、あった! |
| マユシィ・ニャンニャン:キョージュ!お待た せしましたニャー |
| 教授 | まゆりさん……さっき、キッチンから何か聞こえたようだけど? |
| マユシィ・ニャンニャン:えっへへー。気づい ちゃった?じゃじゃーん! |
| まゆりは食材がたくさん敷き詰められた、黒い鍋を取り出した。 |
| マユシィ・ニャンニャン:キョージュへの特別 なサービスその1、まゆしぃ特製おでん鍋だ ニャン! |
| 教授 | おでん……鍋? |
| マユシィ・ニャンニャン:そうなのですニャン !本当は何か別のお料理を準備しようと思っ たんだけど、ウンディーニャもクシーニャも まゆしぃをキッチンに入れてくれないの…… |
| マユシィ・ニャンニャン:だけど、おでん鍋だ ったら、キョージュにまゆしぃのお手製おで んスープを味わってもらえるかなって思った のニャ… |
| OPTIONS 1 | |
| OPTIONS 2 |
| マユシィ・ニャンニャン:君恵ちゃんに作り方 を教わったから、きっと美味しいと思うのニ ャ! |
| マユシィ・ニャンニャン:コーヒーを楽しみな がら、もう少し待っててニャン! |
| 教授 | わかった、それじゃお言葉に甘えて。 |
| マユシィ・ニャンニャン:えっへへー。それじ ゃ、作ってくるニャ! |
| たまにはこうして寛ぐのも悪くない…… しかし、なにか忘れているような気がする。 | |
| ガシャンッ―― | |
| ガタタタッ―― | |
| 厨房から、なにやら恐ろしげな音が聞こえる…… 私は慌ててコーヒーを置いた。 | |
| マユシィ・ニャンニャン | あれれ?変だなぁ……どこが間違っちゃったんだろ? |
| 教授 | まゆりさん! |
| 名前を呼ばれて、まゆりが厨房からひょっこりと顔を出した。 | |
| マユシィ・ニャンニャン:ごめんね、キョージ ュ。声、聞こえちゃったかニャ? |
| 教授 | その……これまで料理を作ったことは? |
| マユシィ・ニャンニャン:うーんとね、いつも 電子レンジで「ジューシーからあげナンバー ワン!」を温めてるニャー |
| マユシィ・ニャンニャン:でも、それ以外はあ んまりしないかな… |
| 教授 | ……私が手伝おう。 | ……私が手伝うわ。 |
| マユシィ・ニャンニャン:えー!?でも、お手 伝いしちゃったら、キョージュ休めないのニ ャー。 |
| 教授 | 平気だ。君と一緒に料理を楽しむのも、めったにできない体験だからね。 | 平気よ。あなたと一緒に料理を楽しむのも、めったにできない体験だから。 |
| マユシィ・ニャンニャン:そうかなー?それじ ゃあ、お願いしようかニャ! |
| 役割を分担することで、私はできるだけまゆりを危険な作業から遠ざけた。 | |
| ぐつぐつと煮える鍋の音とともに、作業は順調に進んだ。 | |
| まゆりはとても嬉しそうだ。 沸騰しつつあるおでんの鍋を見ながら、鼻歌を口ずさんでいる。 | |
| とても心地よい、心の温まるようなメロディ。 |
| 教授 | その歌は? |
| マユシィ・ニャンニャン:えっとね……まゆし ぃもどこで聞いたかよく覚えてないんだけど 。 |
| マユシィ・ニャンニャン:このメロディがすご く気に入ったから、覚えちゃったんだニャー 。 |
| 教授 | 心が温まるメロディだね。 | 心が温まるメロディね。 |
| マユシィ・ニャンニャン:マユシィ・ニャンニ ャンもそう思うのです!お、牛すじの具合が 良さそうですニャ〜! |
| まゆりは箸で具をつかんで、じっくりと観察した。 |
| マユシィ・ニャンニャン:ふぅー……ふぅー… … |
| マユシィ・ニャンニャン:うん、もう熱くない ニャ。キョージュ、キョージュ。はい、あー ん…… |
| 教授 | えっ? |
| マユシィ・ニャンニャン:ほら、試してみて? あーん…… |
| OPTIONS 1 | |
| OPTIONS 2 |
| マユシィ・ニャンニャン:えっ、キョージュ、 まゆしぃのお料理好きじゃなかったかニャ? |
| 教授 | いや、そういうわけでは……その…… | えっと、そういうわけじゃ……その…… |
| 少女が寂しそうな表情を浮かべた。どうにも断りづらい。 | |
| この状況で「恥ずかしいから」などとは、さすがに言えなかった。 |
| 教授 | ……わ、わかったよ。頂こう。 | ……わ、わかった。頂くわ。 |
| 私は目を閉じて、まゆりに食べさせてもらうことにした。 |
| 教授 | あー…… |
| 私は目を閉じたまま口を開き、まゆりに食べさせてもらうことにした。 | |
| マユシィ・ニャンニャン | キョージュ、どうかニャどうかニャー? |
| 箸が近づくにつれ、まゆりの呼吸がだんだんと迫ってくるのを感じた。 心臓の鼓動が高鳴る。 | |
| やがて、旨味が舌の上へと広がってようやく、私はたどたどしく目を開いた。 | |
| 教授 | ……うん、とても美味しい。 |
| マユシィ・ニャンニャン:あれ?キョージュの 顔、赤いニャよー? |
| 教授 | ゴホン……その、鍋の近くは暑くてね…… | ゴホン……その、鍋の近くは暑くって…… |
| マユシィ・ニャンニャン:そっかぁー!じゃあ エアコンの温度、ちょっと下げるのニャ。 |
| マユシィ・ニャンニャン:前にラボにいた時も 、よく缶入りのおでんをみんなに差し入れし てたのニャ。みんなすっごく喜んでくれるん だニャー。 |
| マユシィ・ニャンニャン:だから、キョージュ にも喜んでもらえるかなって。 |
| 教授 | 今日のために……? だけど、これは特訓なんじゃ…… |
| マユシィ・ニャンニャン:そうそう。特訓のフ リしてキョージュにくつろいで……あっ! |
| まゆりは失言に気づいたかのように、とっさに両手で口元を押さえた。 だが、意味を成さないとわかって、その手を外す。 |
| マユシィ・ニャンニャン:……えへへ……キョ ージュを前にしてたら、つい言っちゃったニ ャ…… |
| マユシィ・ニャンニャン:最近、キョージュず っと忙しそうだったから… |
| マユシィ・ニャンニャン:まゆしぃ、お仕事の ことは難しくてわからないけど、キョージュ がいつも大変だって知ってるニャ。最近ご飯 も食べてなかったから、心配してたのニャ。 |
| マユシィ・ニャンニャン:キョージュのお手伝 いは出来ないけどね、まゆしぃのできること でキョージュを励ましたかったのですニャ! |
| マユシィ・ニャンニャン:…ねぇ、キョージュ 。まゆしぃは、キョージュに迷惑かけてない かな? |
| 私は笑って、まゆりの頭を撫でた。 |
| 教授 | 迷惑なわけないだろう。 まゆりさんのおかげで、こんなに美味しい料理が食べられるんだから。 | 迷惑なわけないでしょう。 まゆりさんのおかげで、こんなに美味しい料理が食べられるんだから。 |
| マユシィ・ニャンニャン:そっか、それならよ かったニャ〜 |
| マユシィ・ニャンニャン:おばあちゃんが言っ てたニャ。徹夜したあとは、あったか〜いお でんを食べるのがいちばん良いニャって! |
| 教授 | それで、ラボでもおでんを振る舞ってたわけか。 | それで、ラボでもおでんを振る舞ってたわけね。 |
| マユシィ・ニャンニャン:うん、それも一つの 理由だニャ。もう一つの理由は、まゆしぃは おでんの他に料理を作れる自信がないのです ニャ…… |
| マユシィ・ニャンニャン:キョージュはお料理 とっても詳しそうだニャ。今度、まゆしぃに も教えてくれニャいかな? |
| マユシィ・ニャンニャン:あ、でも…キョージ ュに迷惑かかっちゃうかニャ… |
| 教授 | そんなことないさ。君と一緒に料理を作るのも楽しいからね。 | そんなことないわ。あなたと一緒に料理を作るのも楽しいもの。 |
| マユシィ・ニャンニャン:トゥットゥルー♪そ れじゃ、約束だニャ! |
| マユシィ・ニャンニャン:そうだ!まだまだお でん残ってるから、キョージュ食べて食べて ー! |
| 少女の微笑みと、お椀に入ったアツアツのおでんが、私の心をじんわりと温めた。 | |
| 教授 | それじゃ、一杯もらおうかな。 |
| 教授 | それじゃ、紅莉栖さんにお願いしようかな。 |
| クリス・ニャンニャン:えっ?……わ、私? |
| マユシィ・ニャンニャン:りょうかいしました ぁ!それじゃ、クリスちゃん。教授を頼んだ ニャー! |
| フェイリス・ニャンニャン:クリスティーニャ ンの初仕事、がんばるニャン! |
| クリス・ニャンニャン:ま、待って、まゆり、 フェイリスさん! |
| まゆりとフェイリスは「ファイト」のポーズをしてから、厨房へと戻っていった。 |
| クリス・ニャンニャン:…… |
| クリス・ニャンニャン:じゃ、じゃあ、教授… …こ、こちらへどうぞ……ニャン…… |
| 紅莉栖はぎこちない様子で、私を席へと案内した。 |
| クリス・ニャンニャン:きょ、今日は、その、 何にしますか……ニャン。 |
| 教授 | ……紅莉栖さん、大丈夫かい? なんだか、旧世代の人形よりも動きがぎこちないが…… | ……紅莉栖さん、大丈夫? なんだか、旧世代の人形よりも動きがぎこちないけど…… |
| クリス・ニャンニャン:へ、平気よ!当然でし ょ……恥ずかしさで爆発しそうなのを必死に 堪えてるんだから、我慢しなさいよ…… |
| クリス・ニャンニャン:と、とにかく、何を頼 むのよ……ニャン…… |
| 教授 | えーっと、じゃあ……オムライスとコーヒーで…… コーヒーは砂糖多めで頼むよ。 | えーっと、じゃあ……オムライスとコーヒーで…… コーヒーは砂糖多めで。 |
| クリス・ニャンニャン:えっ!?オムライスも !? |
| 赤かった少女の顔が、オムライスと聞いたとたん、さらに真っ赤になった。 |
| 教授 | そうだけど……ダメだったかな? | そうだけど……ダメだった? |
| クリス・ニャンニャン:ちょ、ちょっと自信が ないのよね… |
| クリス・ニャンニャン:…何度か練習したし、 大丈夫よね。 |
| 紅莉栖は何かを決心したようだ。 |
| クリス・ニャンニャン:教授、準備してくるわ ね。 |
| クリス・ニャンニャン:お、お待たせしました …ニャン。 |
| 紅莉栖は震える手でオムライスを私の前に置いた。 語尾は可愛らしいが、心なしか決死の覚悟のようなものが感じられる。 |
| 教授 | あ、ありがとう、いただきます…… |
| クリス・ニャンニャン:ちょっと待って。 |
| 教授 | ……えっ? |
| クリス・ニャンニャン:と、トマトケチャップ がまだなの… |
| 紅莉栖はケチャップのボトルを掲げると、呪文のような言葉をつぶやきだした。 |
| クリス・ニャンニャン:……斜め45°ならケチ ャップが確実にオムライスの上に流出する、 平らになった卵の表面の吸収比と張力をふま えると、0.2秒ほど止まってから進めたほうが 安定する…… |
| 恥ずかしさと緊張のせいか、科学魔法は途切れ途切れだった…… その可愛らしさを褒めようと思ったが、 そんなことをすれば彼女は逃げ出してしまうだろう。 |
| クリス・ニャンニャン:あっ……ひ、一つ目の 文字が…… |
| 教授 | いいんだよ、紅莉栖さんはよく頑張ってる。 | いいのよ、紅莉栖さんはよく頑張ってる。 |
| クリス・ニャンニャン:お、おかしいわね…。 次はきっと…! |
| 負けず嫌いが発動した紅莉栖は、大きく深呼吸をして、 再びケチャップのボトルをオムライスに向けた。 |
| クリス・ニャンニャン:今度こそ……あぁっ! ! |
| ブシュッ―― | |
| 圧力でボトルのフタが押し出され、ケチャップがプレート全体を覆い尽くしてしまった。 |
| クリス・ニャンニャン:ごめんなさい…教授。 すぐに新しいのと取り替えるわね。 |
| 教授 | いいんだ。 | いいの。 |
| 私は紅莉栖を引き止めると、チャップまみれになったオムライスの上に、 スプーンでさっと文字を描いた。 |
| 教授 | こうすれば問題ない。 | こうすれば問題ないわ。 |
| クリス・ニャンニャン:でもそんなケチャップ まみれじゃ、きっと美味しくない…。 |
| OPTIONS 1 | |
| OPTIONS 2 |
| クリス・ニャンニャン:そ……そうなの? |
| クリス・ニャンニャン:あ、ありがとう、教授 。だけど、せめて…… |
| クリス・ニャンニャン:わ、わかった! |
| 紅莉栖は深呼吸をすると、顔を真っ赤にさせながら、指でハートマークを作った。 |
| クリス・ニャンニャン:お、おいしくな〜れ、 萌え萌えキュン!! |
| クリス・ニャンニャン:…… |
| クリス・ニャンニャン:こ、これ……、メイク イーン+ニャン²のポーズなの……ニャン |
| 羞恥心とメイド服のコンボによる威力は、かくも凄まじいものであったか。 なんだかこちらまで恥ずかしくなってきたぞ。 | 羞恥心とメイド服のコンボによる威力は、かくも凄まじいものであったか。 なんだかこちらまで恥ずかしくなってきたわ。 |
| 紅莉栖の心遣いを無駄にしないためにも、私は美味しくなる魔法のかけられた、 ケチャップまみれのオムライスを口に運んだ。 | |
| 私の錯覚だろうか。目の前のオムライスは、 今まで食べたどのオムライスよりも美味しく感じられた。 | |
| 教授 | ……ゴホン。ありがとう、紅莉栖さん。 |
| クリス・ニャンニャン:い、いいのよ、別に! 私はただ、ミスを補っただけだし。教授のた めにやったわけじゃないんだから…… |
| クリス・ニャンニャン:それに、オムライスを 美味しいと思うのは、料理の時に生じたメイ ラード反応が出ただけ。魔法なんて、ただの 慰めに過ぎない…… |
| 教授 | ……紅莉栖さん。 |
| クリス・ニャンニャン:こ、今度はなに? |
| 教授 | その服、とても可愛いね。よく似合ってる。 | その服、とても可愛いわ。よく似合ってる。 |
| 紅莉栖は呆然としたあとで、耳まで真っ赤になった。 | ||
| クリス・ニャンニャン:に、ににに、似合って るとか、可愛いとか…… |
| クリス・ニャンニャン:…… |
| クリス・ニャンニャン:あ、ありがとう教授。 これはね、まゆりが作ってくれたものなのよ 。 |
| 教授 | まゆりさんが? |
| クリス・ニャンニャン:うん…… |
| マユシィ・ニャンニャン:えっへへー、クリス ちゃんかわいいよー?まゆしぃもね、クリス ちゃんが着てくれて、とっても嬉しいニャ― 。 |
| クリス・ニャンニャン:ま……まゆり、本当に これ着るの……? |
| マユシィ・ニャンニャン:そうだよー!このク リスちゃんの衣装はねー、星来ちゃんの服を 参考に作ったメイド服なんだー!オカリンも きっとかわいいって言ってくれると思うなぁ 。 |
| クリス・ニャンニャン:な、なんで岡部の名前 が出てくるのよ。 |
| クリス・ニャンニャン:このデザイン……私が 着ても、本当に変じゃない……? |
| マユシィ・ニャンニャン:クリスちゃんなら心 配いらないよ、すっごく可愛いもん! |
| マユシィ・ニャンニャン:クリスちゃん、この メイド服を着て、メイクイーン+ニャン²で一 緒に働いてほしいのです! |
| クリス・ニャンニャン:まゆりはそう言ってく れたんだけど、私じゃまゆりみたいには出来 ない… |
| 少女の表情がだんだんと沈んでゆく。 |
| クリス・ニャンニャン:教授にメイクイーン+ ニャン²でゆっくりしてもらう計画だったけど 、これじゃ、リラックスどころじゃないわよ ね。 |
| 教授 | ……計画? |
| クリス・ニャンニャン:え…あ、違うの! | クリス・ニャンニャン:あっ……ち、違うの! |
| クリス・ニャンニャン:わ、私はただ、教授が ずっと残業続きだってアンナさんから偶然聞 いたから、フェイリスさんの計画に乗っただ け…… |
| クリス・ニャンニャン:ぬ、盗み聞きじゃない ぞ!仕事を手伝おうとか、そういうんじゃな いし! |
| 私が尋ねるよりも先に、慌てた紅莉栖は心の内を吐き出した。 | |
| 普段は仏頂面で近寄りがたいものの、仲間思いであることには違いないのだ。 |
| 教授 | ありがとう、紅莉栖さん。気持ちは受け取ったよ。 | ありがとう、紅莉栖さん。気持ちは受け取ったわ。 |
| クリス・ニャンニャン:だ、だから、違うって …… |
| クリス・ニャンニャン:まぁその……わ、わか ればよろしい。 |
| 教授 | 君の言うとおり、そろそろ休んでおかないとなぁ…… | あなたの言うとおり、そろそろ休んでおかないとね…… |
| クリス・ニャンニャン:あ。それなら、ラボに こない? |
| クリス・ニャンニャン:あそこ、ごちゃごちゃ してて狭苦しいとこだけど、妙に安心できる のよね。 |
| 教授 | 紅莉栖さんにとっては、大切な場所なんだね。 | 紅莉栖さんにとっては、大切な場所なのね。 |
| クリス・ニャンニャン:わ、私は別にそんなん じゃ… |
| 紅莉栖の声がますます小さくなってゆく。 そして最後には言い訳をやめて、顔を真っ赤にしながら、ラボへの感情を認めた。 |
| 教授 | それじゃ今度、ペルシカと一緒にお邪魔しようかな。 |
| 今日はありがとう、紅莉栖さん。 |
| クリス・ニャンニャン:教授にはお世話になっ てるんだもの。これくらい当たり前じゃない 。 |
| 紅莉栖は視線をそらした。 気まずさをごまかそうとしたのか、テーブルにあったコーヒーを一気に飲み干す。 |
| クリス・ニャンニャン:……ゲホッ、ゲホゲホ ッ……あっま…… |
| 教授 | あ…… |
| 教授 | 紅莉栖さん、それ、私のコーヒーなんだけど…… まだ口はつけていないが…… | 紅莉栖さん、それ、私のコーヒーなんだけど…… まだ口はつけてないけども…… |
| 彼女の顔がまたしても赤くなる。 | ||
| クリス・ニャンニャン:す、すぐに取り替えて くるから! |
| 教授 | 新人メイドとしては……ずいぶんと伸びしろがありそうだ。 | 新人メイドとしては……ずいぶんと伸びしろがありそうね。 |
| 教授 | それにしても……何か忘れている気がする…… | |
| 岡部倫太郎:ぶぇっくし!!!……誰かがこ の俺の噂をしているな? |
| 岡部倫太郎:……戦友よ……だめだ、声が渋 すぎる、もっとこう…… |
| 岡部倫太郎 | フゥーハハハ…! |
| 教授 | メイドの特訓を手伝いたいところだけど……実は、岡部くんとの約束があってね。 | メイドの特訓を手伝いたいところだけど……実は、岡部くんとの約束があって。 |
| マユシィ・ニャンニャン:そうなんだぁ…。そ れじゃ、まゆしぃがキョージュの為に特等席 をとっておきますのニャ! |
| クリス・ニャンニャン:……そ、そう……この メンタル映写、ようやく間に合ったのに…… |
| 教授 | えっ? |
| クリス・ニャンニャン:……な、なんでもない ! |
| フェイリス・ニャンニャン:キョージュと凶真 の秘密会議の方が最優先だから、仕方ないの ニャ!クリスティーニャン、フェイリスと一 緒に来るニャ!フェイリスの鬼特訓、続行だ ニャン! |
| フェイリス・ニャンニャン:お店はマユシィ・ ニャンニャン、クシーニャン、クロニャンに まかせるニャ。店内のBGMを変えるボタンは ここ。今日のリストはぜんぶ置いてあるから 頼んだのニャ〜 |
| クロニャン:おおっと!これってもしかして 、待ち望んでいたチャンス到来……!? |
| フェイリス・ニャンニャン:チャンス? |
| クロニャン:ゴホン……ううん、別になんで も? |
| 私は店内に足を踏み入れた。 メイクイーン+ニャン²は相変わらずにぎやかだ。 |
| ペルシカ:萌え萌えラテを一つお願いします 。 |
| クシーニャン:甘さはペルシカでいいのよね ? |
| ペルシカ:……は、はい。 |
| クシーニャン:了解しましたニャン!萌え萌 えラテ1をペルシカで〜! |
| ペルシカ:……チップは弾みますから、その 、「ペルシカ」の部分は小声でお願いできま すか? |
| オアシスのみんなも、メイクイーン+ニャン²にすっかり馴染んでいるようだ。 |
| 教授 | あとで岡部くんと話があるんだ。 まゆりさん、隅の席を頼めるかな? | あとで岡部くんと話があるの。 まゆりさん、隅の席を頼める? |
| マユシィ・ニャンニャン:はーい!キョージュ 、こちらへどうぞなのニャン♪ |
| まゆりは私を隅の席へと案内すると、すぐにコーヒーを持ってきた。 | |
| しばらくして、見慣れた白衣が目の前に現れる。 |
| マユシィ・ニャンニャン:キョージュ、オカリ ンがきたよー |
| 岡部倫太郎:まゆり、ここではオカリンと呼 ぶな……何度も言っただろう。今の俺は鳳凰 院凶真だと。 |
| マユシィ・ニャンニャン:オカリン、なにがい いかニャー? |
| 岡部倫太郎:…… |
| 岡部倫太郎:オムライスとコーヒーだ、ブラ ックで。それと、俺は戦友と大事な話がある 。他人を近づけるな。 |
| マユシィ・ニャンニャン:オムライスとブラッ クコーヒーねー!ご主人様、少々お待ちくだ さいなのニャ! |
| まゆりは満面の笑みで、小走りに立ち去った。 |
| 岡部倫太郎:ククク……戦友よ、やはり来た か。 |
| 岡部倫太郎:誰にも尾行されてないだろうな ? |
| 教授 | ……誰も尾行なんてしないと思うけど、言われた通りにしたよ。 | ……誰も尾行なんてしないと思うけど、言われた通りにしたわよ。 |
| 岡部倫太郎:フゥーハハハ!ならば本題とい こう! |
| 岡部は立ち上がって、胸の前で両腕を交差させた。 |
| 岡部倫太郎:聞いて驚け!俺は未来ガジェッ ト100号を完成させた!!! |
| 教授 | ……なるほど、それで? |
| 岡部倫太郎:戦友よ!これは未来ガジェット1 00号だぞ!?我らが未来ガジェット研究所が オアシスで発明した一つ目の未来ガジェット だ! |
| 岡部倫太郎:その程度の反応とはな…。わか ったぞ、戦友よ。高ぶる感情を抑えているん だろう? |
| 岡部倫太郎:期待しておくがいい!実物を見 れば驚きのあまり言葉を失うはずだからな! |
| そう言い放つなり、岡部はポケットから旧式の携帯電話を取りだした。 数十年前に流行していたモデルだ。 | |
| コンパクトなはずの携帯電話には、大量のアンテナが付着している。 |
| 教授 | これは、通信機……? |
| 岡部倫太郎:フフフ……これはただの通信機 ではない!オアシスと未来ガジェット研究所 の知恵を融合させて生み出された結晶なのだ ! |
| 岡部倫太郎:アンナの通信技術、ダルのハッ キングスキル、クリスティーナの理論、そし てクロックの組み立てを通じて、電波を最大 限まで増幅できるのだ!! |
| 岡部倫太郎:未来ガジェット100号があれば、 たとえ異なる時空にいようとも……通信が可 能になる。 |
| 私はテーブルに置かれた小さな機械を見た。 もし岡部の言う通りなら、確かに世紀の大発明と呼べる代物だ。 | |
| しかし、電波を最大限にまで増幅……ハッカー二人による技術…… どこか、妙な違和感を感じるな…… |
| 教授 | 岡部くん。この未来ガジェットは、もう試したのか? | 岡部くん。この未来ガジェット、もう試した? |
| 岡部倫太郎:試すわけがなかろう。 |
| 岡部倫太郎:こんなに大事な装置なのだ、戦 友とともに実験しなければ、意味がない。 |
| 岡部倫太郎:さっそく実験を始めるとしよう 。さて、誰に電話をかけるか…… |
| 教授 | ま、まってくれ……岡部くん! | ま、まって……岡部くん! |
| 私は手を伸ばし岡部を止めようとした。 だが、彼の指が先にボタンに触れてしまう。 | |
| プルルル―― | |
| ピッ―― |
| クロニャン:ふっふっふ……あのネコ娘が見 てない隙に、BGMぜんぶナナっぺの曲にして やろっと! |
| クロニャン:これで配信ルームのスパチャと ナナっぺのファンを一挙に獲得できちゃうっ て寸法よ!まさに一石二鳥! |
| クロニャン:……って、ちょっと待った。今 のって、私の声……? |
| クシーニャン:ク〜〜ロ〜〜……!!まーた ロクでもないこと企んでるわね!? |
| クロニャン:ちょ、ちょっと待って!違うっ てば!!まだ何もしてな……う、うわぁああ あ……!? |
| 教授 | 岡部くん……これは…… | 岡部くん……これって…… |
| 岡部倫太郎:妙だな。予想とはずいぶん違う ぞ。 |
| 岡部倫太郎:まさか、周囲の端末に記録され たデータをランダムに抽出して、それを流し ているのか? |
| 教授 | それはいいから、とにかく通信機を止めるんだ! 嫌な予感がする…… | それはいいから、とにかく通信機を止めて! 嫌な予感がする…… |
| 岡部倫太郎:あ、ああ……あれっ? |
| 教授 | ……その反応。まさか、停止ボタンの装着を忘れていたんじゃ…… |
| 岡部倫太郎:あ……フゥーハハハ!さすがは 戦友だ!俺をよくわかってる! |
| ペルシカ:教授?なにをなさっているんです …… |
| その予感を裏付けるように、次の被害者が私たちの目の前、 そして未来ガジェット100号機の画面に現れた。 |
| ペルシカ:教授のコーヒー観察日記2198:今 日はコーヒーに砂糖を8つも入れていた。今の 甘さを完全に受け入れているみたい。 |
| ペルシカ:教授のコーヒー観察日記2199:今 日は砂糖をいつもより一つ多めに入れていた 。きっと仕事で疲れてるんだわ。アルカディ アと通信するたびに、教授の精神状態が心配 になる。あの組織……怪しい点が多すぎるの よね。それにドレーシーさんときたら……あ 、これについては別のカテゴリに記録してお きましょう。 |
| あたりの空気が、死んだように静まり返る。 | |
| キンッ―― |
| 岡部倫太郎:う、うわぁ!か、刀!?ペルシ カ、危ないではないか! |
| ペルシカ:岡部倫太郎さん、そこをおどきく ださい。 |
| ペルシカ:人のプライバシーを覗き見るよう な機械は、今すぐ徹底的に排除しなくては。 先ほどの件に関しては、その後でお話を伺い ましょう。 |
| 岡部倫太郎:笑いながら殺意に満ちた台詞を 言うんじゃない、この猫耳娘2号が! |
| 岡部倫太郎:戦友、ここは俺にまかせろ。未 来ガジェット100号を守る使命は、お前に託し たぞ!! |
| 岡部の熱烈な視線が、私の心を揺さぶった。 | |
| 教授 | わかった、私が―― |
| クリス・ニャンニャン:はぁ……やっとフェイ リスさんの特訓から逃げ出せた…… |
| クリス・ニャンニャン:ん?岡部、あんたまた 変な装置を開発したわね?なによそれ…… |
| 教授 | く、紅莉栖さん!それに近づくな! | く、紅莉栖さん!それに近づかないで! |
| 時すでに遅し。未来ガジェット100号機の画面に、再び人物が映し出される。 | ||
| クリス・ニャンニャン:おかえりなさいませ… …ご主人、さま…… |
| マユシィ・ニャンニャン:ダメだよ、クリスち ゃん!もっと自然な感じじゃないと! |
| クリス・ニャンニャン:お帰りニャさいませ、 ご主人様!クリスティーニャンがサービスす るニャン♪ |
| マユシィ・ニャンニャン:そうそう!可愛いポ ーズも忘れずにね?きっとオカリンとキョー ジュも喜ぶよ〜! |
| クリス・ニャンニャン:な、なんで今岡部の名 前がでてくるのよ!?私はただ、フェイリス さんを助けたいだけ!えーと、忘れないうち にもう一回… |
| クリス・ニャンニャン:お帰りニャさいませ、 ご主人様!クリスティーニャンがサービスす るニャン♪ |
| 映像が終わると同時に、傍に立つ赤い髪の少女から、殺意に満ちた視線が放たれる。 | ||
| 私はそっと三歩後ずさり、岡部に忠告しようとしたが、退路はすでに絶たれていた。 | ||
| 教授 | こうなったら、もはや私にはお手上げだ。 | こうなったら、もはや私にはお手上げね。 |
| クリス・ニャンニャン:おーーかーーべー ー……!! |
| 岡部倫太郎:うわぁぁっ! |
| 岡部倫太郎:ま、待ってくれ、なぜ武器を… …や、やめろおおおおお!! |
| ドンッ―― | |
| 火炎を伴った爆発音とともに、茶番は幕を下ろした。 |
| 岡部倫太郎:くっ……忌々しい助手め!ここ までするやつがあるか……未来ガジェット100 号が完全に壊れてしまったぞ…… |
| OPTIONS 1 | |
| OPTIONS 2 | いか。 |
| 岡部倫太郎:最悪だ!俺はひどいトラウマを 負ったぞ! |
| 岡部倫太郎:問題ない、わかっているさ。科 学の研究に犠牲はつきものだからな。 |
| 岡部倫太郎:だが戦友よ、この罪は俺だけが 償えば良い。なぜお前まで一緒に罰を受けて いるんだ? |
| 教授 | 戦友たるもの、同じ苦しみは分かち合うものだよ……それに君を止められなかった私にも責任 がある。 | 戦友たるもの、同じ苦しみは分かち合うものよ……それに、あなたを止められなかった私にも 責任があるわ。 |
| 岡部倫太郎:戦友…… |
| 岡部倫太郎:フゥーハハハ!この鳳凰院凶真 の目に狂いはなかったようだな! |
| 岡部倫太郎:だが、未来ガジェット100号は、 本当はお前へのプレゼントだったんだ。今と なっては、計画は先送りにするしかなさそう だがな。 |
| 岡部倫太郎:……俺たちが秋葉原に戻ってし まって、お前が寂しくなったら、俺たちとの 連絡手段がないと困るだろう? |
| そう言うなり、岡部は顔をそむけて頭をかいた。 自分の発言に照れたのか、耳がほんのりと赤くなっている。 |
| 教授 | そうだったのか……なら、100号機の完成を楽しみにしておこう。 | そうだったの……なら、100号機の完成を楽しみにしておくわ。 |
| 岡部倫太郎:あぁ!このマッドサイエンティ ストに任せておくがいい! |
| 岡部倫太郎:だが戦友よ。その前に、目の前 の状況をなんとかせねば。 |
| 教授 | たしかにね……岡部くん、気をしっかり。次の客が来るぞ。 | たしかにね……岡部くん、気をしっかり。次の客が来るわよ。 |
| 岡部倫太郎:こうなっては仕方ない…… |
| 私たちは決死の覚悟で、ゆっくりと前へと足を踏み出した。 |
| リコ | はぁ〜、くたびれたぁ。 「ジューシーからあげナンバーワン!」ひとつ! | |
| ……こ、こーんッ!?きょ、教授さん、それに岡部倫太郎…… お前さんたち、どうしちまったんだい……? | ||
| 教授&岡部倫太郎 | お帰りニャさいませ、ご主人様! メイクイーン+ニャン²へようこそ〜! | |
| ステージ | 説明文 |
|---|---|
| 人気配信者のファーストトリート | 炎上メイドのレッスンその一:発言に注意し、お 客様の感じ方に気を配ること。クレームは…ブッ た斬っとけ!! |
| 冷淡少女のベストパフォーマンス | 人気メイドのレッスンその二:顔を上げて胸を張 り、メイドとしての栄誉と自信を片時も忘れず、 最高のサービスを提供なさい。 |
| 天然少女のハートフルクッキング | 人気メイドのレッスンその三:おでんには、ジュ ーシーからあげナンバーワンがないと! |
| 天才少女のもえもえアタック | 人気メイドのレッスンその四:ボトルを45°に傾 けて、0.5Nの力を加えれば、ケチャップが均等 にオムライスへと注がれるわ。 |
| メイドカフェのサプライズゲスト | 人気メイドの最終レッスン:3、2、1…メイクイ ーン+ニャン²へようこそ! |
オアシス、カフェ『メイクイーン+ニャン²』 |
| フェイリス・ニャンニャン:ニャニャ!今回の 特訓は大成功なのニャ! |
| フェイリス・ニャンニャン:特に――マユシィ ・ニャンニャンとクリスティーニャンは、素 晴らしい働きだったのニャ!メイドとしては 百点満点だニャン! |
| マユシィ・ニャンニャン:えっへへー、クリス ちゃん聞いた?まゆしぃたち百点満点だって ! |
| クリス・ニャンニャン:さすがね、まゆり。 |
| マユシィ・ニャンニャン:クリスちゃんもすご いよー!更衣室の鏡に向かって、練習してた 成果が出たねー! |
| クリス・ニャンニャン:ま、まゆり?それ以上 は… |
| フェイリス・ニャンニャン:キョージュのサポ ートに感謝するのニャ!カフェのお客さんが 増えたのも、教授のおかげだニャン! |
| マユシィ・ニャンニャン:そうだねー!キョー ジュ、ありがとう! |
| マユシィ・ニャンニャン:キョージュ!ゆっく りしたいときは、いつでもメイクイーン+ニ ャン²に遊びにきていいからねー! |
| クリス・ニャンニャン:教授。私たちの接客は どうだったかしら? |
| OPTIONS 1 | |
| OPTIONS 2 |
| 教授 | もちろん、最高の体験だったよ。 | もちろん、最高の体験だったわ。 |
| クリス・ニャンニャン:そう……ならいいわ。 努力した甲斐があったってことね。 |
| 私は首をふった。 |
| クリス・ニャンニャン:えぇっ……やっぱり努 力が足りなかったのかな…… |
| 教授 | とんでもない、素晴らしいサービスだったよ。 だけど君たちなら、もっともっと良くなるはずだ。 | とんでもない、素晴らしいサービスだったわ。 だけどあなたたちなら、もっともっと良くなるはずよ。 |
| クリス・ニャンニャン:……わかった。やっぱ り予想は当たってたわね。ケチャップのボト ルとオムライスの角度はもっと改善できそう …… |
| マユシィ・ニャンニャン:クリスちゃん、真面 目だなぁ……あっ、お客さんだよ!クリスち ゃん、はやくはやく! |
| クリス・ニャンニャン:りょ、了解!教授、時 間があったら、もっと詳しく聞かせてね。 |
| まゆりと紅莉栖はカフェの入り口へと急いだ。 その動きは元気に満ち溢れている。 |
| フェイリス・ニャンニャン:キョージュ、お疲 れ様なのニャー! |
| 教授 | そんな、私は何も。それで、私を労ると見せかけた、 フェイリスご自慢の自信増幅計画は思いどおりに行ったかな? | そんな、私は何も。それで、私を労ると見せかけた、 フェイリスご自慢の自信増幅計画は思いどおりに行ったかしら? |
| フェイリス・ニャンニャン:ニャニャ!? |
| フェイリス・ニャンニャン:ニャハハ!さすが キョージュなのニャ!とっくにばれてたのか ニャ… |
| フェイリス・ニャンニャン:マユシィ・ニャン ニャンとクリスティーニャンは、十分優秀だ ニャン。教授のサポートがあれば、きっと一 流のメイドになれるのニャ! |
| 教授 | そうだね、その日を楽しみにしてるよ。 | そうね、その日を楽しみにしてるわ。 |
| フェイリス・ニャンニャン:サポートの御礼に 、キョージュにはこれを渡しておくニャ! |
| 彼女が両手を広げると、そこにはメイクイーン+ニャン²の ロゴが印刷された一枚のカードがあった。 |
| フェイリス・ニャンニャン:特別なご主人様だ けに贈られる、限定会員カードなのニャ!キ ョージュ、これをもっていつでも遊びにくる といいニャン! |
| フェイリス・ニャンニャン:これからも、メイ クイーン+ニャン²をよろしくニャン! |
| 教授 | ありがとう、フェイリスさん。もらっておくよ…… | ありがとう、フェイリスさん。もらっておくわ…… |
| 岡部倫太郎:ハァ……ハァ……戦友…… |
| その時、カフェの入り口に白衣を着た人物が現れた。 その姿は疲労しきっている。 |
| フェイリス・ニャンニャン:ニャニャ!?凶真 、どうしたのニャ!? |
| 岡部倫太郎:し、心配するな、ちょっとした 実験をしていたのだ……。 |
| 岡部倫太郎:戦友、早くこの危険な場所から 離れるんだ。 |
| クリス・ニャンニャン:私が先に教授と約束し てるのよ。岡部は黙ってて。 |
| マユシィ・ニャンニャン:まゆしぃも、キョー ジュと一緒に美味しくおでん鍋を食べたいな ー |
| 岡部倫太郎:戦友よ、俺の期待に背くわけじ ゃないだろうな? |
| フェイリス・ニャンニャン:ニャハハ!キョー ジュ、難しい選択を迫られてるのニャ… |
| フェイリス・ニャンニャン:今回は誰を選ぶの かニャ? |
| THANK YOU FOR PLAYING. |
