とっ、突然すみません! 『マジカミ』でまた『STEINS;GATE』コラボが始まったので、そのお知らせです......! ボクのドレスも出るんでしょうか......? 岡......じゃない、凶真さんに聞いたら教えてくれるかな? |
「野菜をいっぱい食べると女の子が 生まれるなんて、本当なのかな……? ウチも結婚したときは、試してみよっと!」 |
ど、どうかな……? 似合う? ……む、胸がなくて 男みたいだって、そんなことないもん! ウチはれっきとした女の子です! |
頭と胸以外 | 巫女服って、着てるだけで気が引き締まるよね。 ちゃんとしないとバチがあたりそうでさ。 ……頑張れば、良いことあるのかな……? |
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胸 | きゃんっ!? こ、こら! 胸は触っちゃだめだよ! ぺったんこでも、ちゃんと女の子なんだから! ……は、はずかしいじゃん! |
花織 | うぅ……こんな神社だって知ってたら 手伝いなんて引き受けなかったのに…… |
神主 | ほれほれ! ダメじゃろ! 泣いてないで、もっと華やかに! おしとやかに! |
花織 | は、はい! ごめんなさい! |
神主 | しかし……カツラや巫女装束だけじゃ、 おしとやか度は上がらんかったか…… |
あぁ〜……セイラちゃんの 巫女姿を見れると思うたんじゃがのぅ…… | |
花織 | あうぅ……セイラさんの頼みじゃなかったら こんなことやらないのにぃ〜…… |
数日前… a few days ago | |
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花織 | ……神社のお手伝い、ですか? |
セイラ | ええ。来週の連休なんだけど うちの近所の神社が人手不足みたいで 巫女として手伝ってほしいって |
ただ、私もここあも、急に用事が入ってしまったの | |
花織には申し訳ないけど 頼まれてくれないかしら? | |
花織 | わかりました! セイラさんの頼みなら、ウチは何でもします! |
花織 | あの〜、すみません |
神主 | ん? なんじゃお主、安産祈願か? にしても若い人妻じゃのぅ…… ……うむ、5年後が楽しみじゃ |
花織 | ち、違います! 人妻じゃないですし、 そもそもまだ学生ですって! |
袖城さんの紹介で巫女のお手伝いに 来たんですけど…… | |
神主 | おう、お前さんがセイラちゃんの代わりか。 話は聞いておる。……しかし…… |
……ちと期待はずれじゃの | |
花織 | ? どうしました? |
神主 | あー、いや。なんでもないんじゃ。 うむ。まずは巫女装束に着替えてもらおうかの |
花織 | 着替えましたー。 巫女装束って、なんか緊張しますね。 神聖な感じがして |
神主 | うーむ……なんじゃろうか…… しっかりと女の子のはずなのに……どこか 胸がキュンとせんわい…… |
花織 | ……はい? キュンと? |
神主 | ……はっ! そうか、髪型と服じゃな! よーしちょっと待っておれぃ! 新しい着替えとカツラを用意するからの! |
花織 | は? え? 新しい着替え? カツラ!? な、なんで? |
神主 | うむうむ! だいぶよくなったの! さすが神眼と謳われた我が眼よ! |
じゃが胸がないのぅ……ぺったんこじゃ……。 本当は男の子じゃないかと疑ってしまうわい…… | |
だが女じゃ! ……世の中は残酷じゃのう…… | |
花織 | ぺったんこは放っておいてください! |
……それであの、ウチはなんでカツラを……? | |
神主 | ふむむ!? う、ウチ、だぁ〜? むむ! お前さん巫女としての 作法がなっておらんの! |
巫女ならば一人称は『私』に決まっておるじゃろ! | |
花織 | へ? い、一人称? |
神主 | ようし! わしが徹底的に 礼儀作法を叩き込んでやろう! わし理想の巫女を作るのじゃ! |
花織 | ……はぁ……神主さんは変態だし、 巫女服を着るのはいいとしても カツラまで被せられるし…… |
……はぁ……嫌だけど、セイラさんに頼まれた以上 ちゃんとお仕事をやり遂げないと…… | |
セイラさんの顔に泥を塗るわけには いかないもんね……っ! | |
神主 | ほーれカオリンや。 掃除の手が止まっておるぞー |
花織 | は、はい! すみま――じゃなかった、 申し訳ありません……! |
……てか、カオリンって呼ばないでほしいなぁ | |
神主 | なにか言ったかの、カオリン? |
花織 | なんでもありませーん! |
……セイラさん、 歴史のある神社って言ってたけど…… こんな神社がちゃんとしてるの? | |
……お手伝い……最後まで耐えられるかなぁ…… |
花織 | ひゃっ!? |
神主 | ほほ! 今日もカオリンのお尻はよいお尻じゃの! 安産型じゃ! |
花織 | ちょ、ちょっと神主さん! お尻を触らないで下さい! セクハラですよ! |
神主 | 固いこと言いなさんな。 セイラちゃんに、カオリンは立派にお役目を務めたと 伝えるからのぅ! かっかっか! |
しかし実際、カオリンはよく働いてくれるのぅ。 そうじゃ! この神社に伝わる 妖刀・五月雨をカオリンにプレゼントしようかの? | |
花織 | よ、妖刀!? それってすごく価値のあるものなんじゃ……? そんなもの、いただけないですよ! |
神主 | 安心せい。 社務所で980円で売ってるお土産じゃよ |
花織 | ……やっぱり、いただけないです。 そんなもの |
花織 | まったく、今の時代に こんなあからさまなセクハラするなんて…… |
おばさん | あの……すみません。ちょっといいですか? |
花織 | あ、はい! どうされましたか? |
おばさん | 神主さんに会いたいんですが…… どこにおられますか? どうしても安産のお祓いをお願いしたくて…… |
花織 | ……え? あの神主にですか? |
おばさん | ……これが最後のチャンスになると思ってます。 どうしても、女の子が産みたくて…… どうすればいいか、ご助言を頂きたく |
神主 | ふーむ……そうじゃのぅ…… |
花織 | (……この神主に助言もらっても 女の子が産めるわけじゃないと思うけどなぁ……) |
神主 | これから出産までの間、野菜を多く食べなさい |
そうすれば元気でおしとやかな女の子が 生まれるじゃろうから | |
花織 | ……え? それだけ? 嘘でしょ? |
神主 | む。これカオリン。 言葉遣い言葉遣い |
花織 | うっ……申し訳、ありません…… |
それより、野菜を食べるだけで 女の子の赤ちゃんが生まれるんですか? | |
神主 | うむ。肉を食べれば男子が、 野菜を食べれば女子が生まれるのじゃ。 それが世界の真理よ |
花織 | そんな真理、聞いたことないですけど…… |
神主 | まだまだ勉強不足じゃの。 それから、この神社の神は安産を司る。 せっかくじゃ、お参りしていくとよい |
おばさん | ありがとうございます! さっそく試してみます! お参りもさせていただきます! |
花織 | ……大丈夫かな…… 女の子、生まれると良いけど…… |
おじさん | すみません! 神主さんはどこにいますか! |
花織 | え、また? |
神主 | ほっほ。 どうされましたかな? |
おじさん | 神主さんからもらった助言の通り お肉を沢山食べたおかげで……っ! 無事、妻に男の子が生まれました! |
神主 | おぉ! それは良かったのぅ! しかしそれは、この神社の神様の力と 奥さんの頑張りによるものじゃよ |
おちついたら、奥さんに神社に来てもらいたいのぅ。 願いがかなったら、神様へのお礼は 必要不可欠じゃからな | |
おじさん | はい! 妻と、息子を連れてきます! |
神主 | ……奥さんだけでいいんじゃが |
花織 | ………… |
おじさん | 神主さん! 無事に娘が生まれました! |
花織 | っ!? |
チャラ男 | かんぬしー! あんたの言うとおりにしたら男が生まれたぜー! これで跡継ぎ問題解決だー! |
花織 | っっ!? |
強面のおじさん | おう! あんたのおかげで娘が生まれたぜ! 野菜ってのは重要なんだな! |
花織 | っっっ!? |
花織 | ……ほ、本当に効果があるんだ…… この神社、もしかして凄い……? |
神主 | ほっほ! そうじゃろそうじゃろ! ワシのこと見直したじゃろ! |
花織 | は、はい! ウチ……じゃない、 私、勘違いしてました! てっきり胡散臭いセクハラじじいだと……! |
神主 | ぐすん。胡散臭いだなんて カオリン、ひどい…… |
お姉さん | あの〜、すみません。 神主さんにご相談が…… |
神主 | ぬ、ぬっほー! お色気ムンムンの人妻じゃのぅ! |
どうしたんじゃ? 安産祈願かの? 子どものことは このワシに任せるのじゃー! | |
花織 | ……やっぱり、 ただのセクハラおじいさんかも……? |