ダル 「あ、ほれほれ、まゆ氏、オカリンいたお」 岡部 (おかしい……なぜ……) まゆり「ほんとだぁ。オカリン、頑張ってるねぇ」 岡部 「お待たせいたしました。間もなく西武遊園地行き臨時電車が到着します。」 岡部 (なぜ俺は、西武鉄道の社員なんだ!?) まゆり「それにしてもオカリンが西武鉄道に就職しちゃうなんてビックリだねぇ」 ダル 「ねーわー。斜め上すぎて、その発想はなかったわー」 岡部 「呑気に言ってる場合か! とにかく元の世界線に戻さなければ。 カギは……西武園ゆうえんちにある。俺の勘がそう告げている!」 ダル 「あ、電車」 岡部 「電車が到着しまーす。黄色い線の内側まで下がってお待ちください」 まゆり「うーん、戻すのももったいない気がするのです」 |
まゆり「わぁ、高いねぇ」 かがり「見て、ママ! すごい。あんなに遠くまで見えるよ」 まゆり「でもいいのかなぁ。まゆしぃ達こんな風に遊んでて」 かがり「オカリンおじさん言ってたよ? これもオペレーションだって」 まゆり「……そうだね! じゃあかがりちゃん、次は何に乗りたい?」 かがり「私はママと一緒ならどれでも! ママは?」 まゆり「まゆしぃも、かがりちゃんと一緒ならきっと全部楽しいよ」 かがり「ママ……」 まゆり「でも、やっぱりかがりちゃんが乗りたいのがいいな」 かがり「……それじゃあ、あの馬車にママと一緒に乗りたい……ダメ?」 まゆり「メリーゴーランド? いいよ。じゃあ一緒に乗ろ?」 かがり「えへへ。ママ、だいーすき!」 |
鈴羽「ちょっと、父さん。なんでこんなことになってるの?」 至 「これも世界線を戻すためのオペレーションなんだってさ」 鈴羽「だからって」 由季「ほら見てください! ここからの景色、とっても綺麗ですよ〜」 鈴羽「……母さんと一緒はマズいだろ」 至 「だって、由季たんとツーショットなんて僕ひとりじゃムリゲーだし……」 由季「ねえ、ふたりともそこに並んで。兄妹で写真撮ってあげます」 鈴羽「あたしはいい。ふたりで撮りなよ。ほら、父さん! チャンスだ!」 至 「ちょっ、心の準備が……」 由季「えっと……こんな感じでしょうか?」 至 「ゆ、由季たん……」 由季「ふふっ」 至 「ら、らぶ……」 鈴羽「うん、いい感じ。はい、チーズ」 |
フェイリス 「お待たせ凶真。期間限定のコラボフードなのニャ」 岡部 「……おい、ほんとにやるのか?」 紅莉栖 「あ、当たり前でしょ。私の計算によれば、 世界線を戻すにはこの方法しかない……」 フェイリス 「どうしたニャ? 食べないのニャ?」 岡部 「し、仕方がない……いくぞ!」 紅莉栖 「お、おう……」 岡部 「せ、せーのっ」 岡部&紅莉栖「あ、あーん……」 フェイリス 「ニャニャニャッ!!?」 岡部&紅莉栖「うわああああああッ! や、やっぱり無理っ!!」 岡部 「おお、お互いに食べさせ合いっこだなんて、 そんなこっ恥ずかしいこと、無理に決まってる!」 紅莉栖 「そ、そうね! ほほ、他の方法を考えましょう!」 フェイリス 「ニャニャ?」 |
るか 「お待たせしました」 岡部 「悪いな、ルカ子」 るか 「いえ。でも、これが本当に世界線を戻すカギなんですか?」 岡部 「ああ。ここでお前の料理を食べる。それも必要なオペレーションだ」 るか 「そうですか。お口に合うといいんですが」 岡部 「ルカ子の料理なら心配ない。まゆりなら大変だけどな」 まゆり 「まゆしぃだって、からあげくらいなら作れるのです」 岡部 「レンチンは作るとは言わない」 まゆり 「美味しいは正義だよ?」 岡部 「とにかく、元の世界に戻すためにも頂くとしよう」 るか 「どうぞ、召し上がれ」 岡部&まゆり「いただきまーす!」 まゆり 「ん〜、美味しい。るかくんはいいお嫁さんになるね」 るか 「そんな……」 岡部 「……だが、男だ」 |
紅莉栖「先輩! 次はあれ乗りましょう」 真帆 「ちょっと。紅莉栖ったらはしゃぎすぎよ。子どもじゃないんだから」 紅莉栖「子どもじゃない……ですか……入場口で思いっきり子どもと間違われてましたけど」 真帆 「何か言った?」 紅莉栖「い、いえ。なんでも」 岡部 (俺の計算では、ここに来ることで、世界線はもとに戻るはずだが……) 萌郁 「……動くな」 岡部 「な!? あれは――!」 真帆 「な、なによ、あなた!?」 岡部 (桐生萌郁! SERNのラウンダーが……どうして!) 萌郁 「この遊園地は我々の手中にある……言うことを聞いた方が身のためだ」 岡部 (これが世界線の収束…… まだだ、元の世界線に戻すには、まだ何かが足りないんだ……!) |
まゆり「西武鉄道をご利用下さいましてありがとうございまぁす」 岡部 「……まゆりが車掌だと? だ、大丈夫なのか?」 紅莉栖「大変なことになったわね」 岡部 「ああ、なぜこんな……って、紅莉栖、お前まで!」 紅莉栖「まさか私たち全員、西武鉄道に就職しちゃう世界線なんて」 まゆり「紅莉栖ちゃんの車掌さん、とても似合ってるよ。ね、オカリン?」 紅莉栖「ちょっ、変な目で見んな!」 岡部 「誰も変な目でなんて見てない! それより、なんとかせねば――」 紅莉栖「岡部、あれ!」 天王寺「……」 岡部 「あれは……ミスター・ブラウン! まさかSERNが……っ」 紅莉栖「マズいわね。早く世界線を戻しましょう! カギは西武園ゆうえんちよ!」 岡部 「よし!」 |