バイオハザード アンブレラ・クロニクルズのファイル集


アンブレラ創設に関して
(アンブレラ社史から抜粋)

当社は1968年、私と、友人である
エドワード・アシュフォード、
ウィルスの権威ジェームス・マーカス
博士の三人によって創設されました。
私たちは、当初よりある確信を抱いて
おりました。
ウィルス研究は、いずれ世界の
人々の健康増進に深く関わる。
豊かな生活と、明るい社会を
築くために役立つ時が来る…と。
アンブレラ(傘)のシンボルは、
私たちの変わらぬ理念を反映
させたものです。

「人々の健康を庇護する」

技術(テクノロジー)という傘は、
まさに、そのためにこそあるのです。
当社はおかげさまで順調に業務を
拡大し、アンブレラ・マークは
世界に広まりました。
様々な医療現場やご家庭に、信念に
基づき、安心と安全をお届けして40年。
この成長を支えてくれた投資家、社員、
そして世界中のわが社のお客様に、
改めて感謝を捧げます。
エドワードとジェームスも、今は天より
見守る身となりました。
さびしくはありますが、私たちの理念は
創業時より変わることがありません。
彼らも、今日の栄光を誇らしく思って
いることでしょう。
今後も私たちは、不断の努力を続け、
更なる発展をもって皆様に
幸福をご提供させていただくことを
誓います。

傘は、あなたの未来を護り続けます。
どうか、かわらぬご愛顧と応援を。
                  アンブレラ社総帥
                  オズウェル・E・スペンサー


移送指示書
移送指示書
1598A-7635

囚人名:ビリー・コーエン
認識番号D-1036 元海兵隊少尉
年齢:26
身長:181cm
体重:74.2kg
移送先:レガソン基地
第一級殺人罪にて起訴
0703付軍法会議において死刑判決。
移送終了後、直ちに刑を執行されたし
ダネル海兵隊基地指令
サミュエル・リーガン


レベッカ・チェンバース
S.T.A.R.S.ブラヴォーチーム所属。

薬品の精製と調合のエキスパート。
チームでは衛生を担当。
18歳の若さで大学を卒業する秀才。
見た目の愛らしさにそぐわず、行動派で
多少のことでは動じない度胸がある。
だが年齢も若く実戦経験が浅いため、
子供っぽく純粋で、未知の出来事に
対し対処できなかったり、脆く挫ける
ときが見られる。


ビリー・コーエン
元アメリカ海兵隊員。

アフリカでの作戦中に23人を殺した
“第一級殺人犯”として死刑囚と
なっている。
現役時の階級は少尉。
鋭い洞察力とどんな武器でも使いこなす
才能を持つ。
海軍で鍛えられた肉体は怪物との戦い
でも遜色ない。
口数少なくシニカルで無愛想。
ただその奥には人一倍の正義感が隠さ
れている。
芯は律儀で熱い男。


黄道特急
幹部養成所を目指す、特急列車。

一見普通の列車だが人員はすべて
アンブレラ社員で養成所再利用計画の
ために編成された。

路線自体はラクーンフォレストに作ら
れた私設鉄道で、点在する施設への
資材、人員搬入のために敷設された。


ラクーンフォレスト
ラクーン市北部に広がる、広大な原生林。

さらに奥にはアークレイ山地がある。
森林はあらゆる種の生物が暮らす生態系
の宝庫。
結果的にその生態系の豊富さがウィルス
の拡散、進化を加速し、バイオハザードに
つながった。
ここにスペンサーは1967年に拠点施設を
設置する。
ウィルスの研究施設と幹部養成所がその
中核。


スティンガー
t-ウィルスを投与されたサソリが、
驚異的な速さで巨大化し完成した
生物兵器。

ウィルスの影響で、ハサミは鉄を切断で
きるほど硬く、外骨格は銃弾のダメージ
を吸収できる耐久力を持つ。しかし動き
が緩慢で兵器としての完成度は高くない。


ヒル
体長が20cmもある吸血ヒル。

マーカス博士が作り上げたもので環形
動物とは思えない劇的進化を遂げた。
群れによる組織的な補食活動を行い、
人体にへばりつくと、巨大な口で肉を
抉り取るため、群れに襲われた人間は
数分で絶命する。


ビリーの過去について
海兵隊震撼!アフリカの黒い一日
中西部の海兵隊拠点、ダネル基地が
黒い噂に揺れ動いている。

発端は、国連からも違法性が指摘された
「アフリカ内地・ゲリラ掃討作戦」である。
NPOにより、衝撃の事実――首尾よく
倒された23人の「武装した兵士」が、
実は「非武装の現地住民」であった事
――が明らかになったのだ。

軍は当初の発表を撤回・修正するはめに
なり、一気に国際世論を敵に回すことに
なった。
大慌てで組織された調査委員会が
軍の内部調査に着手したが、

混乱の中から導かれた結末は、
我々をさらに驚かせた。
彼らは事件の真相を、

「海兵隊員の一人が、作戦時に
極限状態に陥り、判断力を失って
住民を誤って殺害した」…と発表。
海兵隊員は精神鑑定のうえに軍法会議に
かけられるという。
該当隊員の情報は、一切が非公開と
された。

この閉鎖性がマスコミの批判に油を
注いだ。
一人の隊員が23人を虐殺する
前代未聞の不祥事に、管理責任は
ないのか?

またそんな狂気の海兵隊員が本当に
実在するのか?
軍が閉鎖的なのは今にはじまった事では
ないが、あまりのご都合主義に、
隠蔽工作が見え隠れする。
ここで信じるに値する情報を開示し、
誠実な態度を取らなければ、
軍は国民からの信頼を取り戻せず、
黒い噂が消えることはないであろう。

なによりも、兵士の遺族らが納得
すまい。
ダネル基地は取材拒否を続け、今日も
フェンスの中で兵士らが淡々と訓練に
精を出す。

アメリカの正義はどこにあるのか?
我々はただ、騎士たちが清廉であること
を確認したいだけなのだ。
                     「ワーズパワー」誌
                      ジェフ・ヘンドリクス


ジェームス・マーカス
アンブレラ幹部養成所の初代所長。

始祖ウィルスを発見したアンブレラ創設
からのメンバーであり、ウィルス研究に
没頭する。

アンブレラ社員を人体実験に使用し、
その犠牲者は20人近くになる残酷な
人物。
スペンサーの密命を受けたウェスカー、
バーキンによって1988年に暗殺される。

だが、10年後謎の復活を果たし、
アンブレラへの復讐と世界の滅亡を掲げて
暗躍し始める。
※……5月に活動しだして2ヶ月 経っても遠方の寂れた村を壊滅させるのが せいぜいで
近場の街一つを感染しきれてないあたり、さすがに世界の滅亡は難しいのではないだろうか。


擬態マーカス
無数のヒルが集まり、生前のマーカス
博士の容姿を模倣したクリーチャー。

人体を模倣する際にはヒルの体皮から
粘着性の高い体液を分泌、強固に結合
しあう。

外敵や餌が接近するとヒルは擬態を
といて攻撃態勢に入る。
不気味な強敵。


エリミネーター
大型の真猿類をベースに開発した
生物兵器。

素体が知能が高い哺乳類だったことも
あり、命令を遂行する能力に優れる。

ウィルスの影響で筋肉組織は外皮を破る
ほどに発達し、飢餓感から生じる猛烈な
攻撃衝動により、獲物に猛スピードで
接近、飛び掛かる。


バット
t-ウィルスに二次感染して凶暴化した
コウモリ。

人間目掛け体当たりする習性を持つ。
凶暴化以外は普通のラクーンフォレスト
に生息するコウモリだが、噛み付きにより
ウィルスを感染させる可能性は非常に
高い。


インフェクティッドバット
t-ウィルスに感染したコウモリの中
でも一体だけ特殊な変異が見られる
クリーチャー。

これはt-ウィルスが適合性の高い
個体を巨大化させる効果を実証した
例の一つ。
骨格が異常発達した肉体に最大3メート
ルの翼手を持ち、人間の体を持ち上げて
飛ぶほどの力がある。

食性は肉食に変化しており、攻撃時には
確実に獲物を捕獲するため、音波で仲間
を呼ぶこともある。


女王ヒル
変異ヒルの頂点に君臨する。

普段はマーカス博士の姿を模しており、
擬態を解くことで異形に変化する。
マーカス博士の遺体に侵入し長い時間を
かけてDNAを取り込んだため、擬態時に
は思考や人格までマーカス博士そのもの
になる。

女王の名の通り、常に無数のヒルの群れ
を統率し、指揮しながら行動する。
身の危険を感じると周囲の変異ヒルを吸
収統合し、巨大な第二形態へ移行する。


バイオハザード0 ダイジェスト1
ラクーンシティ郊外の森林で
謎の猟奇殺人事件が頻発する。

ラクーン市警は
特殊部隊S.T.A.R.S.ブラヴォーチームを
調査に派遣するが、
輸送ヘリにエンジントラブルが発生し、
森林に墜落する。
かろうじて脱出した部隊は
大破した囚人護送車と惨殺された
海兵隊員を発見。

ブラヴォーチーム隊長のエンリコは
逃げた囚人ビリー・コーエンの捜索指示
を出す。
新入隊員である
レベッカ・チェンバースは森の中で
停止する列車を発見、調査を試みる。

列車には何らかの事故が発生したかの
ようで、乗客はすべて死んでいた。
ところが急に死体が動き出し
襲い掛かってくる。

生ける屍に囲まれ絶体絶命の彼女を
助けたのは囚人ビリーだった。
23人を殺した大罪を負っているビリーを
疑いながらも、この地獄を生き抜くため
にレベッカは共闘を試みる。

いつのまにか列車が動き出し、
暴走し始める。
このままでは衝突は確実で、二人は
列車にブレーキをかけ、止めようとする。
停止は完全には間に合わず、列車は
横転するが、二人はなんとか無事に
降り立つのだった。

たどりついたそこにはアンブレラの
幹部養成所が待ち受けていた。


バイオハザード0 ダイジェスト2
幹部養成所は所長の
ジェームス・マーカスが死んでから
閉鎖されていた。

廃墟のはずの施設では吸血ヒルが
人間の姿を模り、襲いかかってくる。
恐ろしい異変が起こっていた。
同様にそれを感じていたのが、
アンブレラの幹部、
アルバート・ウェスカーと
研究者ウィリアム・バーキンだった。

二人は養成所を再利用するために
訪れていたが、
その計画は度重なるモンスターの襲撃
により粉砕されていた。
ビリーとレベッカを監視しながらも
アンブレラに襲い掛かる邪悪な存在を
感じ取り、
二人は養成所の廃棄と破壊を決意し
脱出する。
レベッカとビリーは戦い、助け合う
うちに、お互いの理解を深めていた。
レベッカは23人の殺害というビリーの
罪が冤罪であることを確信する。

二人の前に死んだはずのマーカスが
立ち塞がり、驚くべきことを語る。
10年前、ヒルの研究から進化を
加速させるウィルス
“t-ウィルス”の開発に成功するが、
その成功を妬んだスペンサーの部下、
ウェスカーとバーキンに暗殺され
研究成果を奪われた。

だが進化したヒルたちはマーカスの遺体
を侵食、コピーし、ヒルの擬態の一つと
して蘇らせたのだった。
新生マーカスは森にt-ウィルスを
ばら撒き、アンブレラへの復讐として、
バイオハザードを引き起こそうと
していた。

巨大な女王ヒルに変貌するマーカス。
またウィリアムが仕掛けた養成所爆破の
時間も刻一刻と迫ってきていた。
信頼しあうチームとなった
二人のラストバトルが幕をあける。


ヒルの育成記録
1978年2月3日
実験体のヒル4匹へ「始祖」を
投与開始。
生存のための寄生と補食、そして繁殖。
その全てを本能で繰り返すヒルは
生物兵器として最適であると
考えられたからだ。
ヒルたちはしばらく苦しむように
のた打ち回っていたが、
間もなく沈静化した。
以後は、しばらく目立った変化無し。
1978年2月10日
投与開始から7日間。

全長が二倍までに肥大化し、変態の
兆しが見える。
産卵も無事に終え、最初の倍の数まで
一時増えたが、異常な食欲のおかげで
共食いを始めてしまった。
急いでエサを調達するが、2体を失って
しまった。
1978年3月7日
エサを生きたまま与えることにするが
半数が逆にエサに攻撃され、
失われてしまった。
しかし、それを学習したヒルたちの
攻撃パターンは次第に単体ベースから
群体ベースへと移行する様子を
見せ始めた。

これを境に共食いもしなくなった。
予想を越えた、素晴らしい進化ぶりだ。
1978年4月22日
ヒルたちは補食の時以外も個体での
行動を止め、
常にある程度まとまった集団として
行動を取るようになる。

与えるエサにも、驚くほど効率的に
攻撃するようになった。
1978年4月30日
所員の一人に実験の事を
感づかれてしまったようだ。

“エサ”が人間になったら?
ヒルたちの反応はどうだろうか?
1978年6月3日
今日は素晴らしい記念日となった。
彼らが私の姿の擬態を始めたのだ!

私を親として認識しているのか…。

かわいい子供たち。
もう誰にも渡しはしない…。


ウィリアム・バーキン
アンブレラが誇る有能な科学者。
G-ウィルス開発計画の最高責任者。

マーカスの研究を引き継ぐように、
t-ウィルス関連研究の中枢になった。
しかしG-ウィルス開発の経緯で
アンブレラ本部とそりが合わなくなり、
密かに米国政府に接近する。

そのためアンブレラの特殊工作部隊の
襲撃を受け死亡する直前、自らにGを
投与し怪物化する。
妻のアネットとの間に一人娘、
シェリーがいる。


養成所再利用計画
1988年にマーカスが死んでから
放棄されていた、幹部養成所を調査し
再利用する、アンブレラ社の
一大プロジェクト。
二回に分けて人員、機材を運びこむ予定
だったが、先発隊は施設の生物兵器に
より壊滅、黄道特急による後続部隊も
ヒルの襲撃により壊滅する。

計画の責任者はアルバート・ウェスカー
とウィリアム・バーキン。


幹部候補社員心得
養成所の設立目的
ここは我がアンブレラの明日を担う
人物を育てるための養成機関である。
当施設は年齢・人種・国籍を問わず、
優秀な研究を完成させた者だけを
全世界のアンブレラのリーダーとして
送り出してきた。
諸君らにも、同様にリーダーシップを
発揮する日が来る事を期待している。
養成所指針
「規律・服従・忠誠」
この三つの言葉は、アンブレラ
全社員に対する指針であり、
当施設における「法」でもある。
この言葉を常に心に刻み込み、
研究に身を捧げてこそ、諸君らは
大いなる栄光を勝ち取る事が
できるのだ。
アンブレラ幹部養成所所長
 ジェームス・マーカス


マーカスの日誌1
12月4日
我々はついに発見した…。
この新しいウィルスを!

我々は、この新しい発見に対し、
『始祖』と名付けた。
一刻も早く持ち帰り、詳しい調査を
始めたいものだ。
3月23日
相棒のスペンサーが、
『会社を興す』と言い出した。

まあ、私は『始祖』の研究さえ
できれば、どうだって構わない。

……好きにやらせておくさ。
8月19日
スペンサーが、養成所を設立するから
私にそこの所長をやれと言い出した。

事業のためだか、なんだか知らんが
ヤツもうるさくなってきたものだ。

だが、これは逆に利用できるかもしれん。

この謎多きウィルスを研究するには
特別な場所が必要だ。
誰にも邪魔されない特別な場所が…。
11月30日
スペンサーのヤツ…
今日も私に文句を言ってきた。

『始祖』を単なる利を生むための道具
としか考えられんとは、愚か者の極みだ。

だが、このままヤツの発言力が
強くなっていくのは研究を続ける上でも
非常に具合が悪い。
なんとしても『始祖』の実用化に
こぎつけ、私の発言力を確たるものに
しなければ…。
9月19日
ようやくたどり着いた…。
『始祖』をベースとした新種ウィルスの
開発に目処が立ったのだ。

様々な実験の結果、ヒルのDNAと
組み合わせたことが決め手となった。

これが初の「t」成功例となるだろう。
『始祖』品種改良の第一号だ。
10月23日
駄目だ!
モルモットを使った実験では、
これ以上の進展は望めない。

哺乳類、やはり人間を素体に用いねば
研究はいつまでも次の段階に移らず、
足踏みを続けるだけだ……。
11月15日
所内の一部に私の実験に感づいた
者がいるようだ。

…しかし、気にする事もなかろう。
邪魔になるようなら、私の実験を
“手伝って”もらうまでの事だ。
1月13日
とうとう完成した。
私のかわいいヒルたちが!

下らん生き方をしているヤツらには、
この充実感は理解できまい、
これで、やっとスペンサーを
黙らせる事ができる。

この私が全てを支配するのだ…。
1月31日
私の部屋の秘密を守る仕掛けが
作動した形跡があった。

何者かが「t」を狙って
侵入したらしい。

バカなヤツだ。
スペンサーが飼っている連中の
仕業だろう。
2月11日
先日に引き続き、秘密研究所への
入り口を探られた形跡が見つかった。

ヤツがそのつもりなら、相応の処置を
考えねばなるまい。
差し当たり、ウィリアムとアルバートに
イヌをいぶり出させるか…。

かわいいヒルたち以外に信用できるのは
あの二人くらいだ。
スペンサー…
このままでは済まさん。


ゾンビ
t-ウィルスに感染し遺伝子構造が変化
した人間。

知性を失い、皮膚が腐敗してさながら
生ける屍のように見えるのでゾンビと
呼称される。
t-ウィルス漏洩事故によって
大量に発生し、飢餓感に駆られ、
他の生物に接触している彼らは、
効果的に感染を広げていく、
ウィルスの器にすぎない。


飼育係の日誌
May 9.1998

夜、警備員のスコットとエリアス、
研究員のスティーブとポーカーをやった。
スティーブの奴、
やたらついてやがったが、
きっといかさまにちがいねェ。
俺たちをばかにしやがって。
May 10.1998

今日、研究員のおえら方から、
新しい化け物の世話を頼まれた。
皮をひんむいたゴリラのような奴だ。
生きたエサがいいってんで、
豚を投げこんだら、
奴ら、足をもぎ取ったり、
内臓を引き出したり遊んだあげく、
やっと食いやがる。
May 11.1998

今朝の5時頃、宇宙服みてえな防護衣を
着たスコットに、突然たたき起こされて、
俺も宇宙服を着せられた。
なんでも、研究所で事故があったらしい。
研究員の連中ときたら、
夜も寝ないで実験ばかりやってるから、
こんな事になるんだ。
May 12.1998

昨日から、このいまいましい宇宙服を
つけたままなんで、
背中がむれちまって、妙に、かゆい。

いらいらするんで、腹いせに
あの犬どもの飯を抜きにしてやった。
いい気味だ。
May 13.1998

あまりに背中がかゆいんで
医務室にいったら、
背中にでっけえバンソウコウを貼られた。
それから、もう俺は宇宙服を着なくて
いいと医者がいった。
おかげで今夜はよく眠れそうだぜ。
May 14.1998

朝起きたら、背中だけでなく
足にも腫物ができてやがった。
犬どものオリがやけに静かなんで、
足引きずって見に行ったら
数が全然たりねえ。
めしを三日抜いたくらいで逃げやがって。
おえら方に見つかったら大変だ。
May 16.1998

昨日、この屋しきから逃げ出そとした
研究いんが一人射さつされた、
て 話だ。
夜、からだ中あついかゆい。
胸のはれ物 かきむし たら
肉がくさり落ちやがた。
いったいおれ どうな て
May 19.1998

やと ねつ ひいた も とてもかゆい
今日 はらへったの、
いぬ のエサ くう
May 21.1998

かゆい かゆい スコット  きた
ひどいかおなんで ころし
うまかっ です。
4

かゆい
うま


ジル・バレンタイン
S.T.A.R.S.アルファチーム所属。
手先が器用でカギ開け、
爆発物処理を得意とするだけでなく、
状況分析にも優れる。

またデルタフォースで訓練を受けており、
射撃力は遜色ない。
ラクーン市の崩壊後は、
アンブレラを完全に叩き潰すこと目標に、
クリスと共に私設対バイオハザード部隊
に所属している。

真面目で正義感が強く、
思ったことはすぐに行動に移す。
弱音をはかないので強く見られがちだが、
時折女性らしい繊細さと優しさを見せる。
※父はフランス人、母は日系人という記述が
旧1の発売時期や価格が未定だった頃の
電撃PlayStationに掲載されている、らしい(実物未確認。初期設定の可能性大)。
載っているとするなら、vol.11〜16あたりか。


クリス・レッドフィールド
射撃技術は猛者が集まる
S.T.A.R.S.アルファチームの中でもNO.1。

元空軍のパイロットという経歴を持ち、
格闘戦にも長け、コンバットナイフでの
近接戦闘を得意とする。
ラクーン市崩壊後はアンブレラを追い、
私設対バイオハザード部隊を編成して
アンブレラの残党を追っている。

優れた観察力と洞察力を持ち、
心中の正義の炎は消えることがない
タフガイ。

いかなる状況でも信念を貫くが、半面
上官との衝突を生んでしまうことがある。
クレアという妹がいて常に気にかけている。


ケネス・J・サリバン
S.T.A.R.S.ブラヴォーチーム所属。
チームで最年長のベテラン。

緻密な捜査には定評がある。
任務では主に偵察や陣地の確保を担当。
洋館に突入するが
遭遇したゾンビの餌食となる。


フォレスト・スパイヤー
S.T.A.R.S.ブラヴォーチーム所属。
射撃の名手でその腕前はクリスと
1、2を争うほど。

洋館に侵入後、怪物の襲撃にあって
絶命、テラスで遺体として発見される。


S.T.A.R.S.
ラクーン市警の管理下にある
特殊戦術及び救助部隊(Special
Tactics And Rescue Service)
でアルファチームとブラヴォーチームの
2チームがある。
都市型テロ、犯罪組織、緊急事態など
に即時対応できるエリート集団として
スカウトされたスペシャリストで
構成される。

活動資金は民間企業からの寄付で、
そこにはアンブレラも含まれる。


洋館“アークレイ研究所”
ラクーンフォレスト奥地に建てられた
アンブレラの研究施設。

主要施設は地下にあり、
偽装されているため地上では
二階建ての洋館しか見えない。

洋館部分は数々のギミックが
仕掛けられた奇怪な設計で、著名な
建築家ジョージ・トレヴァーによるもの。


ケルベロス
ドーベルマン種の犬にt-ウィルスを
投与することで産み出された生物兵器。

表皮の腐敗は著しいが、走力、
耐久力は格段に強化され、
獲物を見つけると仲間とともに
波状攻撃をしかけてしとめる。

ラクーン森林地帯に逃げ出し数々の
猟奇事件を引き起こす。


クリムゾンヘッド
通常のゾンビがt-ウィルスの変異体に
よってはるかに凶暴化した状態。

一度致命傷を追い活動を止めたゾンビ
体組織をウィルスが再構築することにより、
身体が赤みを帯びたクリムゾンヘッド
として復活する。
鋭利な刃物のようなツメ、機敏な動作で
襲い掛かる。


ハンター
人間の受精卵に、爬虫類などのDNAを
ウィルスの力で掛け合わせることで
誕生した戦闘型B.O.W.。

攻撃性が極めて高く巨大なツメを持つ。
簡単な命令を理解・遂行できる能力を
持ち、俊敏力と跳躍力を生かして敵を
刈り取っていく、まさに“狩猟者”。


ネプチューン
ホオジロザメをベースにしたB.O.W.。

地上生物以外にもt-ウィルスが適応可能
かを確かめるために開発された。
ただ原始的な魚類であるサメにウィルス
の強化効果はあまり現れず、
生物兵器というほど洗練されたものには
仕上がっていない。
成体は水中では無敵を誇るが地上では
無力である。


ワスプ
t-ウィルスに冒された昆虫を補食
することで二次感染したハチ。

ウィルスの影響で巨大化している。
巣を作って社会性集団を営むこともあり、
一匹一匹はたいしたことがなくても、
すぐに集団で襲いかかってくる。

尻部には毒針をもち、毒液とともに
ウィルスを注ぎ込んでくる。


アダー
野生の小型の毒ヘビが
t-ウィルスの二次感染によって、
変異をとげ、攻撃性を増したもの。

繁殖力も変化したのか異常に
増え続けている。
もともと保有していた出血性の毒が
ウィルスによってさらに強化されている。
またウィルス感染の可能性もあるので
侮れない。


ウェブスピナー
初期に実験的に作られた節足類を
ベースとするB.O.W.

名前は素体となった網を張るクモに
由来するが、巨大化したせいで
網を張らず強酸性の毒液を利用して
狩りを行う。
外壁や天井を這うというクモならではの
機動性は生物兵器としての可能性を
見せたが、高度なコントロールはできず、
研究は打ち切られた。


ブラックタイガー
廃棄処分されたウェブスピナーの
一体が突然変異し、さらに巨大化、
攻撃性が増した。

全身黒味を帯びたため
ウェブスピナーと容易に判別できる。
巣を張る能力が復活したらしく、
巣の奥に潜み大型の獲物が
迷い込むのを待っている。


プラント42
t-ウィルスの流出により
偶然発生した巨大植物。

その奇怪な生態が研究者の目に留まり、
観察が行われていた。
植物らしからぬ、行動性をもっており、
本体は動けないが、触手状のツル
伸ばし巻きつかせ獲物を捕らえ、
血を吸い上げる。
さらに自己防衛のために、
外敵を確実に排除する様々な能力を
駆使する。


ウェスカーズ リポート「タイラント計画の問題」
私たちの研究は、第3段階に入った。

従順で記憶力に長け、命令をきびきび
と遵守する。
鍛えられた肉体を休むことなく行使し、
不平を漏らさない。
兵士としての理想だけをパッケージした、
究極の戦闘用生体生物兵器…
通称「タイラント」と呼ばれる
モンスターを創り出す事が、それだ。
しかし、その研究には当初から
大きな障害があった。
タイラントの基となる「生体」の入手が
困難だったのだ。

遺伝子的に「タイラント」として
適応する人間が、
極めて限られていたためである。
そこには「t-ウィルス」の性質が
要因としてあった。
「ゾンビ」や「ハンター」を製造する
為の「t-ウィルス変異株」はほとんどの
人間に適応したのだが、
脳組織を著しく衰退させる問題があった。

ある程度の知能が維持できねば
「タイラント」には成り得ない。
バーキンはその問題を克服するべく、
完全適応すれば脳への影響を最低限に
押さえる新しい「変異株」の抽出を行った。
だが、その変異株に対しては、
適応する遺伝子を持った人間が極めて
少なかった。

遺伝子解析班のシミュレートでは
「1000万人に1人」の割合だという。

それ以外は、ただゾンビとなるだけ
だったのだ。
研究が進めば、もっと多くの人間が
「タイラント」として適応する、
別のタイプの「t-ウィルス」も
開発できるはずだった。

しかしその研究を進める為にも、
先ず新しい「変異株」に完全適応する
人間が必要とされた。
とは言え、
アメリカ全土を探しても数十人しか
存在しないような者を実験体として
かき集めるという話しは現実味がない。

やむなく、理想の遺伝子パターンに
比較的近いサンプルを、
他の研究所などから無理矢理集める
という策しか取り得なかった。
乗り上げた暗礁は、
簡単に取り除けそうにない。

大きな不安が、私たちを覆っていた。


保安部長のメール
TOP SECRET
July 22.1998 2:13

保安部長へ

X-DAYが近づいている。
一週間以内に、以下の作戦を
速やかに、順次実行せよ。
1)
S.T.A.R.S.を研究所に誘い込み
B.O.W.(生物兵器)と戦わせ、
実戦データを得よ。
2)
変異体を含むB.O.W.の胚を、
一種につき2個ずつ回収せよ。

但し、タイラントは廃棄処分とせよ。
3)
人員・実験動物を含む、
アークレイ研究所の全てを、
事故に見せかけて処分せよ。


ある研究員の手紙(一部抜粋)
親愛なるエイダへ
June 8.1998

エイダ、いま君が、
これを読んでいるという事は、
私はすでに、
私でなくなっているという事だ。
今日の検査の結果で、
思っていた通りの反応がでた。
「陽性」だ。
もうすぐ
あんな姿になってしまうのかと思うと、
気が狂いそうになる。
エイダ、
君は今の所、感染してはいない。
これは無いことかもしれないが、
もし、君が最後の一人だったら、
動力室に行って起爆装置を作動させ、
映像室に置いてある資料を持って、
ここから脱出して欲しい。
そしてマスコミを使って、
事の全てを公にしてくれ。
もし、セキュリティシステムが
正常に機能していれば、
ここのロックは全て解除できる。
これには小実験室にある端末から
私の名前でログインし、
さらにパスワードを入力すれば
アクセスできるようにしておいた。
パスワードは「ADA」、君の名だ。
(一部抜粋)
これが私の最後の頼みだ。
もし変わり果てた姿の私を見かけたら、
エイダ、君の手で楽にしてくれ。

            君のJohnより


キメラ
人間の遺伝子にハエの遺伝子を
組み込んで作り出された狂気の
生物兵器。

人型だがハエの特性を
強く受けついでおり、
壁面を這い回ることができ、
鋭いツメをもつ。
知能もハエ並だが
体内に無数のウジを湧かせている
その姿は人間に本能的恐怖を与える。


タイラント(T-002)
アークレイ研究所が実現させた
“究極生物”、
強靭な成人男性をベースとする。

戦闘能力を重視したB.O.W.の頂点であり、
t-ウィルスの正式名称である
タイラント(暴君)を取り命名された。
命令を遵守するための高い思考能力を
持ち、耐久性も極めて高い。

ただしその制御には不安を残し、歴戦の
兵士相手の実戦試験をフィードバックし
改良される予定だった。

生命の危機に瀕すると、
リミッターを解除し戦闘力をあげた
S.タイラントへと変貌する。


B.O.W.
Bio Organic Weaponの略で
有機生命体兵器を意味する。

アンブレラは
t-ウィルスの進化加速能力を使い、
生命体を変化させ、
商品となる兵器を開発しようとしていた。
ただB.O.W.といっても
戦闘用からウィルス拡散用など
目的の違いによって様々な計画が
進行していた。

その頂点が人型で、
偽装潜入、作戦ができる
タイラントであった。
ちなみに兵器として開発されたものが
B.O.W.であり、
ウィルスの二次感染によって
モンスター化した生物はこの名称には
含まない。


バイオハザード ダイジェスト1
猟奇事件の調査に向かったS.T.A.R.S.
ブラヴォーチームの連絡が途絶え、
ラクーン市警はアルファチームに捜索を
命じる。

捜索に向かった隊員たちは森の中で
怪犬に襲われ、怪しい洋館に逃げ込む。
生き残った、
クリス、ジル、バリー、ウェスカーは
ブラヴォーチームの調査を開始するが、
隊員たちは屋敷内のゾンビに
殺害されていた。
洋館内は奇怪な仕掛けに満ち、
犬、カラス、クモ、吸血植物など
様々な怪生物が蠢いていた。
怪物と死闘を繰り広げながらも、
しだいにこの場所の謎が明らかに
なってくる。

ここはただの洋館ではなく、
アンブレラ社の研究所が
偽装した姿だったのだ。
彼らは、生き残りの
レベッカ、リチャード、エンリコと
再会するが、
リチャードは身代わりになって死亡、
エンリコはS.T.A.R.S.に裏切り者が
いることを伝える最中、
何者かに射殺されるのだった。


バイオハザード ダイジェスト2
ジルとクリスは洋館の地下に、
最新型の研究プラントがあることを
発見した。

彼らは最深部の培養室でウェスカーと
対峙する。
彼こそアンブレラの元研究員の
裏切り者であり、
この洋館での戦い自体がアンブレラ社の
思惑で引き起こされたものだった。
上層部はバイオハザードの発生で、
廃棄せざるをえない現状の中、
生物兵器 対 訓練された人間の
実戦データを欲しがったのだという。
しかし、
その場でアンブレラさえ裏切ることを
仄めかすウェスカー、
彼の手中には完成された生物兵器
タイラントがあり、
それがあればアンブレラに従う必要も
ないのだ。

だが起動したタイラントは暴走し、
ウェスカーを刺し殺す。
タイラントはジルとクリスを追い始める。
また施設の起爆装置が作動し、
爆発へのカウントダウンが始まる。

彼らはヘリを操縦するブラッドと
連絡を取り、
脱出のためヘリポートを目指す。
だがタイラントは着実に彼らとの間を
縮めていた。


ブラッド・ヴィッカーズ
S.T.A.R.S.アルファチーム所属。
化学防護要員のほか、
ヘリの操縦を担当する。

臆病で逃避する傾向があり、
洋館に仲間を置き去りにしてしまう。
良心の呵責にさいなまれ、戻ってきた
彼は洋館から仲間たちを救出する。
しかし彼の性格は直らず、
その臆病さ、事なかれ主義が祟り、
その後ラクーン市で追跡者ネメシスに
惨殺される。


リチャード・エイケン
S.T.A.R.S.ブラヴォーチーム所属。
ポジションはBUM(バックアップマン)、
担当は通信、得意な武器はショットガン。

年齢が若いために新人レベッカの
サポート役をまかされる。
明朗快活で気さくな好青年。

周囲への配慮がきき、
誰かを助けようとする献身的な
精神・使命感は人一倍強い。


エドワード・デューイ
S.T.A.R.S.ブラヴォーチーム所属。
普段はヘリのパイロットを担っているが、
ラクーンフォレスト探索時は操縦を
ケビン・ドゥーリーに任せ副操縦士を
していた。

ヘリ墜落後付近の捜索に当たるうちに、
黄道特急を発見、調査するが、
ゾンビに噛まれS.T.A.R.S.最初の犠牲者
となる。


クロウ
t-ウィルスに感染した野生のカラス。

外観に変化はないが、生物を見境なく
襲い、銃声にも動じないところなどに
異常な凶暴性が見てとれる。

飛翔能力があるだけに
二次感染のウィルス媒体としては
非常に危険を孕んでいる存在。


エンリコ・マリーニ
S.T.A.R.S.副隊長で
ブラヴォーチームのリーダー。

サバイバル技術に長じ、経験も豊富。
部下からの人望も厚い。
彼が率いるブラヴォーチームは
猟奇事件の調査でラクーンフォレストに
向かう途中、ヘリが不時着、
徒歩による探索を余儀なくされる。
その間にチームは離散、
森に潜む怪物の襲撃も受け、
彼は洋館にチームを退避させることを
決意する。

洋館は実はアンブレラの研究施設であり、
調べるうちに彼はS.T.A.R.S.に
裏切り者が潜んでいたことを知る。


セルゲイ・ウラジミールへの封書
敬愛する大佐へ

久しいな。
ロシアにまだ夏は来ていないかね?

唐突だが一つ頼みごとがある。
君にしか出来ない仕事だ。
アークレイで起こった不審な事件について、
早急な対処が決定した事は、
先日の幹部テレビ会議で既知のことと思う。

現地にはすでにX-DAY処理のメールが
送信された。
あの研究所すべてを「処分」するよう、
水面下で進行している。
ただ…
私は心底“クレタの番人”だけは惜しいと
思うのだ。

手を煩わせてすまんが、
合衆国のラクーンに飛んで、隠密に
素体を回収してもらえないだろうか?
この急務には訳がある。
社内に、私を追い詰めようとする
勢力が潜んでいるらしいのだ。

ウィルス漏洩から始まった度重なる
不祥事には、裏があるとも読んでいる。
先日の会議でも、
社は完全証拠隠滅という道を選んだ。
また専用回線でのメールも
内部傍受の可能性を推し量って、
わざわざ封書にした。

対外的には、
アンブレラは未曾有の危機に
見舞われている。
こんなときこそ、裏切り者が跋扈する。
仇なす輩はこの期にいぶり出すとしよう。

もともと社内の粛清は貴兄に
一任している。

大佐よ、待ち望んだ狩りの時間が
やってきたぞ。

      (署名なし、古い印章のみ)


ヨーン
B.O.W.の実験体であった毒蛇が
逃亡したのち、t-ウィルスの影響で
驚異の異常成長を遂げたもの。

そのまま洋館の主となり、
研究者たちを食らうようになる。
牙には猛毒が分泌されていて、
特殊な血清で治療しないと数分で
死亡する。

獲物を丸呑みにしようと大アゴを
開くときの様子が“あくび”に見え
それを意味するヨーンと名づけられた。


ウィルスメモ
あまり時間が無い。
例のアレの使い方を教えておこう。
同期のよしみだ、遠慮はいらない。

渡したサンプルは、変異体株の一つだ。
面白い性質を持っている。
注入は、想定する有事の最低5分前には
終えておくこと。
浸透は速いがそれでも数分を要す。

死に至っても、断片組織さえ残っていれば、
ウィルスが体組織を再構築し蘇生する。
なお再構築中は一時的な仮死状態となる。
動物実験では70%がいわゆる
「強化状態」となった。
筋力と心肺能力が生存時よりも
増強される。

ウィルスが死亡原因を克服できるように
作用したものだろう。
残りの20%は生体強化の見られない蘇生。
10%は蘇生しなかった。

蘇生確率はざっと90%。
人では試していないが、
そんなに悪い賭けでもあるまい。

何に使うか知らんが、
お前ならウマくやるだろう…幸運を祈る。


誰かが書き残した手記
Nov.14.1967

注射で頭がボーっとする。

お母さんに会えない。
どこかに連れていかれた。
二人で脱出しようって約束したのに
私だけおいていくなんて…。
Nov.15.1967

お母さん見つけた!

今日の食事は、お母さんと一緒!
うれしかった。
違う、偽物だった。
外は一緒だけど中が違う。

お母さんを取り返さなくっちゃ!
お母さんに返してあげなくっちゃ!
お母さんの顔は簡単に取り返せた。

お母さんの顔を取っていたおばさんの
悲鳴が聞こえたけど、
お母さんの顔をとったやつの
悲鳴なんか気にしない。
お母さんは私のもの。
誰にもとられないように
私にくっつけておこう。

お母さんに会った時、
顔が無いとかわいそうだもの。
Nov.17.1967

石の箱の中 お母さん 匂い
ここ お母さんがホント?

石の箱 かたくてイタイ
手のジャラジャラが邪魔をする
4つの石 つてるジャラジャラせで
お母さ 会えない
19

お父さん 一つ くっつけた
お母さん 一つ くっつけた

中身はやぱり赤く ヌルヌル
白くてかたかた

ホントのお母さ 見つからない
お父 ん分からない
また お母さ 今日見つけた

お母さ をくつけたら
お母 ん動かなくなた
 母さんは悲鳴を上げていた

なぜ?
私は一緒に居たかただけ
4
お母さん
どこ?

会いたい


誰かに宛てた手紙
愛するリサへ

日に日に私が私で無くなっていく…。
そんな感覚が
確信に変わり始めています。

あの注射のおかげか、
体のかゆみは幾分か収まってきたみたい。
今日も「栄養剤だ」と言われ、
白衣の男達に注射を打たれました。
注射をされると、意識がはっきりしてくる。
意識が戻ってくると、
何も考えられなくなっていた自分に
気付いて、愕然としたの。
全てを忘れてしまう感覚に襲われ、
あなたの事やあの人の事…、

どんな性格で、
どんな顔だったかすらも
意識の闇に覆われてしまう。
ああ、リサ、
私も今すぐにでもあなたに会って、
あなたを抱きしめて確かめたい。

そうしないと、あなたも、あの人も
消えてしまいそうで、とても怖い。
……このままではダメね!
早く逃げ出さないと!
いい?リサ
チャンスは多分、
次に一緒にあの実験室に行く時!

二人して意識のないフリをするの。

そしてあの白衣の男が
隙を見せた時が逃げ出すチャンスよ!
外へ脱出したら、
お父さんを一緒に探しましょう!

この手紙に
あなたが気付いてくれます様に

Nov.13.1967
ジェシカ・トレヴァー


ある家族の写真
幸せそうな家族写真の裏に
何かが書かれている。
始祖ウィルス変異体を投与
(Nov.10.1967)
・ジェシカ 「TYPE-A」投与
      細胞活性時に組織断裂化
      ウィルス定着に失敗
      廃棄処分
・リサ   「TYPE-B」投与
      細胞活性時に組織断裂化
      後にウィルス定着化成功
      器の改造に一定の成果
      保護観察継続
※ジョージ 抹消済み(Nov.30.1967)


トレヴァー 一家
アークレイの洋館を建築した
著名な建築家、
ジョージ・トレヴァーの家族。

彼は5年かけて洋館を完成させるが、
仕掛けを全て知っていたため、
屋敷内に幽閉され、
妻のジェシカ、娘のリサはウィルスの
実験体となり、ジェシカは適応できずに
廃棄処分にされる。

結局彼も屋敷から出ることができずに
力尽きる。

スペンサーの野望の初めの犠牲者。


リサ・トレヴァー
洋館で30年近く監禁され、
人体実験を受けつつ生きながらえていた
怪物。

長期にわたりあらゆる実験用ウィルスを
投与されつづけた結果、
不死性を獲得し、バーキンの「G」発見
のきっかけを作った。
人の皮を剥いで身に付けるという
奇行が目立ったこともあり、
何度も処分されたが、
彼女を殺すことはできず、
拘束具をつけたまま洋館周辺を
徘徊している。


ジルの日記
8月7日

あの日から二週間が経っていた。
身体の傷はすでに消え、周囲の私に
対するぎこちない気遣いもなくなった。

人々にとって、
それはもう過ぎ去ったことなのだ。
しかし私は目を閉じるたびに、
それが鮮明によみがえってくる。

生肉を食らう人のなれの果て、
怪物に生きながらむさぼられる
仲間の悲鳴。

心の傷は今も消えてはいないのだ。
8月13日

クリスは最近もめごとを起こすことが
多くなった。
あまり他の署員と口をきかなくなり、
いつもいらいらとしている。

この前など、少しコーヒーのしずくが
飛んだだけで少年課のエルランを
殴り倒してしまったのだ。
私はすぐに止めたが、
彼は私を見ると軽くウィンクをして
行ってしまった。

彼はどうしてしまったのか…。
8月15日

深夜、
謹慎を命じられているクリスに呼ばれ、
私は彼のアパートをたずねた。

クリスは私を部屋に通すと
すぐに数枚の紙片を押し付ける。
それは“G”とだけ題された、
ウィルス研究論文の一部であった。
クリスは、「悪夢の続きだ」といった。
「まだ、あれは終わっていない」と。

彼はあの日以来、
休息もなく戦い続けていたのだ。
私にすら告げずに。
8月24日

今日、クリスは欧州へ旅立つために
街を離れた。
バリーは一度家族をカナダへ送り、
その後に追うといっていた。

私はラクーンシティに残ることになる。
この街に残る研究施設が重要な施設で
あることを知っているからだ。

クリス達には一ヶ月ほど遅れるが、
欧州のどこかで彼らと落ち合うことに
なるだろう。

その時こそ、
私の本当の戦いは始まるのだ。


カルロス・オリヴェイラ
インディオの血を引く若き傭兵。
階級は伍長。

かつては南米某国の反政府共産ゲリラ
として活動していた。

政府軍によって組織が掃討された後、
アンブレラにスカウトされアンブレラの
特殊部隊U.B.C.S.に所属する。
重火器や車両の運転に精通しており
頼りになる。
軽口が多いものの、情に厚く熱血漢。

戦火の中で育ったせいか、
危険に自ら飛び込む勇敢さも
持ち合わせている。


U.B.C.S.
アンブレラの私設部隊。
正式名称は
アンブレラ・バイオハザード対策部隊
である。

主な任務は自社製品が
引き起こした災害への対処で、
事件が発生すると真っ先に派遣される。
任務の危険度から隊員は
戦争犯罪人や亡命者、もしくは
死刑や無期懲役の宣告を受けた軍人で
構成されており、無罪放免などを
交換条件に参加を強制されている。

隊員の中には、共産圏で
軍務に当たっていたものも多く
その戦闘技術は侮れない。


ラクーンシティ
アメリカ中西部に位置する工業地帯。

豊かな自然に恵まれ、
北部には雄大な森林地帯、
そして豊富な水源を持つ。
かつては人口10万人ほどの地方都市に
過ぎなかったが、
多国籍企業のアンブレラ誘致に
成功してから、工業化が進み
人口の3割がアンブレラ関連の業務に
従事する企業城下町として成長した。

ラクーンとは“あらいぐま”を意味する。


新聞記者の手帳
ついに押さえたぜ。
最近頻発しだした猟奇事件。
「人食い病」の現場だ。

人が人をかみ殺す。
まるで飢えた犬っころだ。
ひどいもんだ。
かじられた腕なんか冷蔵庫に
ほっといた食いかけのハムみたいだ!
最近街の人間がしばしばそういう病に
冒される。
原因は未だつかめていない。
現代病の不思議というやつか?
その辺をこれから探ってみるか。
「人食い病」が市街に多発したせいで
ついに厳戒令が敷かれちまった。
いまはラクーンの情報媒体すべてが
厳しい規制を受けている。
だが俺はそんなに甘くない。
ブン屋としてだんまりを決め込むつもりは
さらさらないからな。
米国全土でこの異常な病が
発生しているわけじゃないはずだ。
すぐ近くに原因となる何かが必ずある。

街の外周が国の軍隊に封鎖された。
それほどこの街が危険な状態ってわけだ。
市民のほとんどが死に絶え、
わずかに生きてる者も病原体に
接触している。

米国全域がそれに汚染されることだけは
避けねばならないという判断だ。
たしかに理屈じゃあ正しいよ。
くそ!
発病するか食われるか、どっちにしろ
逃げ場はない。

俺は死ぬまで真相を追う。
病原体の感染方法は空気感染なんか
じゃない。

もっと直接的な何かだ。


コンテナに残された遺言
くそったれ!
誰かこれを読む者はおるのか。
わたしが死肉狂いどものエサになった後
街を閉鎖していたGIどもが見つけて
笑うのだろうか。

助けてくれ!
もう駄目なのか?
死にたくない!
まだわたしは生きていたい!
妻も娘もお袋も、みんな殺された。
しかしそんなことはもういい。
はるかに重要なのはわたしの命だ。

こんな唐突に終わりがくるのなら、
営業マンなんぞならなかった。
わたしは小説家になりたかったんだ。
「お前の人生は長いのだから」という
お袋のたわごとはクソ食らえだ!

わたしは偉大な小説家
ダリオ・ロッソとして賞賛され……


グレイブディガー
漏出したt-ウィルスの影響で
異常に巨大化した節足動物。

「墓あばき」の異名で呼ばれる
このクリーチャーは地中を自在に掘り進み、
地表の獲物を察知すると急浮上して奇襲を
しかける。
10メートルを越える巨大ミミズの
ような外観であり、コンクリートを
噛み砕くアゴ、
そして人間を軽く丸呑みできるほどの
消化能力を持つ。


リッカー
t-ウィルスの侵食がさらに進み、
ゾンビが突然変異を遂げたもの。

長い舌が印象深く
“舐める者”=「リッカー」
と命名された。

変異の過程で肥大した脳が剥き出しに
なり、剥離した皮膚からは新たに
形成された筋組織が露出している。
骨格が変貌し四足歩行を基本とし、
天井を這って移動することも可能。

運動能力と瞬発力はゾンビのそれを
はるかに越えており、
音に敏感で獲物を発見すると
舌を槍のように伸ばして攻撃する。


イビー
正式名称プラント43。
洋館で偶然発生したプラント42のデータを
元に造りだされた。

プラント42の吸血植物の特性を受け継いだ
だけでなく、自力で歩行することができ、
ムチのような二本のツタを自在に操って
獲物を捕らえる。
頭部のようなつぼみからは消化酵素液を
発射、敵に致命傷を与える。

動作が全体的にゆったりしているのは、
体液の移動を利用して各部位を動かして
いるからだと思われる。


ラージローチ
下水道に生息しているゴキブリが
t-ウィルスの影響で巨大化したもの。

体長が8倍の40cm近くもあり、
種が元々持つ生命力の高さも手伝って
爆発的に増加している。

獲物のやわらかい部分に喰らいつく
習性があり、
人間の場合は頸動脈を狙われやすい。
また集団で飛び掛かってくるため、
顔にへばりつかれ窒息死する場合もある。

下水道の生態系の覇権を
モンスター化したネズミと争い、
打ち勝った。

その後は共食いを始める始末である。


監視員
アンブレラ幹部が社内を監視するために
紛れ込ませた内偵部隊。

アンブレラの様々な組織に一社員として
紛れ込んでいる。

U.B.C.S.にも数人が潜入していた。

ニコライ・ジノビエフもその1人である。
その役目は
不審者の監視から、証拠隠滅工作、
暗殺などの掃除屋のごとき特殊任務。
作戦成功の暁には高額な報酬が
約束されているために、
仲間の死や裏切りなどなんとも思わない。

この監視員を影で束ねているのが
セルゲイ大佐だと噂される。


作戦本部からのFAX
ラクーンシティは見捨てられた。
我々の議会への作戦遅延工作は、
すでに限界を迎えている。

全ての監視員は速やかに脱出せよ。
明朝米軍は作戦を実行する。

街は夜明けとともに確実に消滅する。


ネメシス-T型(追跡者)
タイラントに寄生生物「ネメシス」を
移植することで完成したB.O.W.。

「ネメシス」は寄生することにより
完全に宿主をコントロールする。

この寄生生物の特性により命令を
着実に実行することのできる知能や、
各種の武器を使いこなす判断力も持つ。
全身を包むコートは防弾、対爆仕様で、
万一の暴走を押さえる拘束衣の役割も
持っている。

特筆すべきはその驚異的な再生能力で、
何らかの攻撃により行動停止状態に
なっても、
「ネメシス」の分泌液によって、
その攻撃に対抗する形で再生、進化する。
いかなる形状、能力を身に付けるか
予測は不可能だ。


バイオハザード3 ダイジェスト1
1998年、
初秋に入ったラクーンシティ。

アンブレラの調査のため単身街に
残っていたジルだが、
状況は留まることを知らず悪化、
ついに脱出を決意する。
加速度的なスピードでウィルスは拡散し、
人はゾンビに置き換わっていった。

アンブレラは市民の救助のため
U.B.C.S.を投入、表面上を取り繕う。
そのうちの一人が、
カルロス・オリヴェイラだった。
しばしジルはカルロス、U.B.C.S.と
行動を共にする。
地獄の街からは協力者なしでは
とても脱出不可能だった。

そこに黒衣の怪物がたちはだかる。
S.T.A.R.S.隊員を殺すことを目的とした
ネメシス、追跡者だった。
追跡者は命令に忠実にジルを追い始める。

すでにS.T.A.R.S.隊員ブラッドが
血祭りに上げられていた。


バイオハザード3 ダイジェスト2
執拗な追跡者の追撃にU.B.C.S.隊員は
次々と命を落としていく。

ただ敵はそれだけではなく、仲間に
殺された者もいた。

首謀者は隊員ニコライ・ジノビエフ、
アンブレラ幹部の諜報組織「監視員」の
一員でもあり、特命をうけていた。
彼はラクーンでの実戦データを
持ち帰ろうとしており、
報酬を上げるために仲間さえ
手にかけていたのだ。

そんな中、
カルロスが驚愕の情報を伝える。
ラクーン目がけ、戦略ミサイルが
発射されたというのだ。
数時間後に街は跡形も無く消え去る。
残された時間は少ない。
追跡者は倒されるたびに、
更に進化して襲いかかってくる。

この状況下でジルにかけられた賞金を
狙うニコライ。

絶望的な状況にもかかわらず、
ジルとカルロスは脱出の方法を
探し始める。


バリー・バートン
S.T.A.R.S.アルファチーム所属。
過去にクリスと同じ軍部隊にいたことが
ある。

実践経験と広範な銃火器の知識を
生かして火器の整備や補充を担当して
いる。
温厚で情に厚く、責任感も強い。
妻キャシーと娘モイラ、ポリーの
家族がいる。

洋館から、からくも脱出に成功し、
その後は家族をカナダにあずけ、
死の町になったラクーンに舞い戻った。

連絡が取れなくなった
かつての仲間を助けるために。


作戦報告書(抜粋)
作戦報告書 9月27日 午後1:00

署内西側のバリケードが突破され、
戦闘が起こった。
負傷者を一時的に1F押収物倉庫へ
かくまうが、今回の戦闘で12名もの
被害者を出してしまった。

    記録者 デビッド・フォード
〜追加報告〜

突然現れた怪物に、
更に3人もの命が奪われた。
全身の皮を剥いだかのような異様な
容貌、鋭利な爪。
…しかし、もっとも恐ろしいのは、
舌を使った一撃だ。
奴は伸縮する舌を自在に操り、
槍のように尖らせ一瞬で3人の心臓を
刺し貫いたのだ。
他にもどこに潜んでいるのか分からない。

我々は奴等を“リッカー”と名付け
緊急に対策を講ずる事とする。
※実際のリッカーの名前は公募されたものであり、週刊ファミ通1997年12月12日号にて発表された。
旧2のスタッフロールで【SPECIAL THANKS】の「Naming Contest Winner」にて二人の命名者の名前が確認できる。


ラクーン市警
R.P.D.の略称で呼ばれる。
署長はブライアン・アイアンズ。

ブライアンはアンブレラとの関係が深く、
影で癒着していた。

市の規模の割には特殊部隊S.T.A.R.S.を
組織するなど、装備は豪華。
その背後にはアンブレラから供給される
潤沢な資金源がある。
警察署内も数々の美術品で満たされ、
さながら博物館の様。

t-ウィルスの蔓延に対して必死に
市民を救助しようと最後まで死闘を
繰り広げるが、
ブライアンが狂気に取り付かれ暴走し、
混乱させる命令を繰り返したため、
優秀な人材を揃えながら組織を
立て直すことができずに壊滅する。


署長宛のメール
ラクーンシティ警察署
ブライアン・アイアンズ署長殿

『S.T.A.R.S.』の隊長ウェスカーの
バカな裏切りで、洋館は爆破された。
だがウィルスの研究に支障はない。

問題は、生き残って洋館を脱出した
『S.T.A.R.S.』の隊員クリス、ジル、
レベッカ、バリー、ブラッドだ。
連中が証拠を持ち帰っていれば、
極秘に処分し、事件が表沙汰に
ならないよう、彼らの行動を規制し、
十分に監視して貰いたい。

連絡役は、
今まで通り私の妻アネットにさせる。

ウィリアム・バーキン
ラクーンシティ警察署
ブライアン・アイアンズ署長殿

今期の謝礼一万ドルを、
例の口座に振り込んでおいた。

t-ウィルスに代わるG-ウィルスの研究は、
間もなく完成する。
これが完成すれば、私は間違いなく
アンブレラ社の幹部になれる。
それだけに今が用心の時だ。
クリスたちが私たちの周囲を
嗅ぎ回っている。

特に薬品工場跡地の近くへは
絶対近づけないように十分に
監視して欲しい。

ウィリアム・バーキン
ラクーンシティ警察署
ブライアン・アイアンズ署長殿

問題が起きた。
アンブレラ本社の幹部連中が、
私が開発中のG-ウィルスを横取りしよう
とスパイを送り込んで来た。
おそらく二、三人だろうが、
はっきりした数は分からない。
長年苦労して開発してきた
G-ウィルスを横取りされてたまるか。

不審な人物が町へ入り込んでいないか、
徹底的に調べてもらいたい。
もし発見できたら、ただちに拘束し、
アネットを通じて連絡して欲しい。
場合によっては暗殺しても結構だ。
G-ウィルスは、私の命だ。

邪魔する者は容赦しない。
たとえそれがアンブレラの人間でもだ。

ウィリアム・バーキン


ブライアン・アイアンズ
ラクーン市警察の最高責任者。

温厚な署長を装いながら裏で
アンブレラと癒着し、多額の賄賂と
引換えにアンブレラの起こす
不審な事件の揉み消しを行っていた。

そのため洋館事件が発生してS.T.A.R.S.
の隊員が生還しても調査に露骨な妨害を
かけて捜査を遅れさせようとしてた。
この危険な性格は今に始まったこと
ではなく、
大学時代に二度の婦女暴行を働き、
精神鑑定で有罪を逃れたという過去が
ある。

ラクーンシティ全域に生物災害が拡散し、
彼の悪運も尽きかけた時に内面の狂気を
露にする。
署を封鎖し、
部下たちを自ら手を下し道連れにし、
市長令嬢の死体を剥製にしようとした
のである。


エイダ・ウォン
謎につつまれた美女。
レオンの前に恋人の消息を追う
民間人として姿を現す。

実はウェスカーの命を受けた
女エージェントで、G-ウィルス奪取が
今回の目的。
特殊な訓練を受けてきたこともあり、
射撃、体術はプロそのもの。

特殊な状況下でも常に冷静。
冷静かつミステリアス。

時折女らしい心情を見せることもあるが、
誰もそれが真実なのかは言い切れない。


バイオハザード2 ダイジェスト1
洋館事件から二ヶ月、ラクーンシティの
異変は進行し続けていた。

レオン・S・ケネディは新米警官として
ラクーン市警に赴任する。
街には死者の群れが蠢き、彼はゾンビに
襲われるクレア・レッドフィールドを助ける。
彼女はS.T.A.R.S.のクリスの妹で、
兄を心配してこの街に来たのだった。
二人は安全な場所、警察署を目指す。

なんとかたどりついた警察署だったが、
すでに組織は壊滅しており、
二人は分かれて脱出経路と生存者を
探す。
そんな中レオンは地下駐車場で
謎めいた民間人の女性エイダと出会い、
行動を共にする。

同じころクレアも逃げ惑う少女を助ける。
彼女はシェリーという名で両親と
はぐれてしまったのだという。
レオンは警察署の地下から下水道を
経由してアンブレラ研究施設に移動
できることを発見、
それが唯一の脱出方法に思えた。

だがそこにはおぞましき、
最強の怪物が待ち受けていた。


バイオハザード2 ダイジェスト2
クレアは下水道の奥の研究施設で、
シェリーの母親であり、
アンブレラの研究員でもあるアネットと
出会っていた。

アネットはラクーン市に起こった
災厄の顛末を話し出す。
下水道の怪物「G」はG-ウィルスを
投与したシェリーの父親バーキンであり、
ラクーン市の汚染がバーキンと
アンブレラのG-ウィルス争奪戦を
発端としていることを。
一方研究所までたどりついたレオンは
タイラントに強襲され、
絶体絶命のピンチに陥っていた。
その窮地を身を挺して救ったのは
エイダだった。

行動を共にするうちに、
二人の間に強い絆ができていた。
エイダは自分がG-ウィルス奪取のための
スパイなことを告白し、力尽きる。
クレアの目の前に突然現れた「G」が
アネットを引き裂く。

息絶える前に彼女はGワクチンの
生成法をクレアに託す。

愛娘シェリーもまたG-ウィルスに
犯されていたのだった。
クレアはワクチン生成のために走り出す。

クレアはレオンと合流し研究所から
脱出できるのか?
そしてG-ウィルスに犯されたシェリーの
運命は?


G
1)
ウィリアム・バーキンによって
開発された「t-ウィルス」を
超える能力を持つウィルス。

tは一世代だけの突然変異体を
生み出すに過ぎないが、
Gは繁殖可能なG生物を生み出す力を
持っている。
実はネメシス・プロトタイプを
実験体リサ・トレヴァーに移植したところ、
彼女の体内にG-ウィルスの原型が
生成された。
2)
ウィリアムが自らにG-ウィルスを
投与し、モンスター化した姿。

通称“G”だがウィルス名と
区別するためバーキンGとも呼ぶ。
究極の変貌、進化を遂げていくのが
特徴で第5形態まで強さを増すが、
ラクーン市地下研究所で
レオンとクレアの手により消滅する。


ハンク
数々の不可能に近いミッションを達成し、
その生還率から“死神ハンク”の異名で
呼ばれる。

アンブレラ特殊工作部隊の隊員。
ラクーン市ではG-ウィルスの奪取作戦に
参加。

バーキンGの襲撃に部隊は壊滅するも、
単身ミッションを成し遂げる。
冷静沈着で無感情。
作戦時は一切の感情を見せない
マシーンと化す。

プライベートの姿を見せないので、
本来の人物像は明らかでない。


アンブレラ特殊工作部隊
アンブレラの誇る私設特殊部隊。
幹部直属の精鋭で構成される。

U.B.C.S.が市民の救助など
比較的表舞台に現れるのに対し、
完全に極秘、少人数での工作活動を
行なう。
デルタチームは黄道特急事件にも
借り出され、
列車の爆破を狙うがヒルの大群に
襲撃され壊滅する。

ハンクが属するアルファチームは
ラクーン市地下研究所からの
G-ウィルス奪取に投入され、
辛うじて目的は成し遂げる。


署長の手記
9月23日

もうお仕舞いだ。
アンブレラの奴等は私の街を
メチャクチャにしやがった!
じきに街はゾンビだらけになる。
私だって感染しているかも分からない。
こうなったら街の人間は、
一人残らずブッ殺してやる!!
9月24日

署の内部を混乱させる事に成功した。
外部から支援が来る心配もない。

これだけ警察の対応が遅れれば、
街の連中の脱出も絶望的だ。
署内部からの脱出路も既に断ってある。
下のフロアでは、
生き残りの連中が必死で脱出計画を
練っているようだが、
誰一人としてここからは出さない。
9月26日

まだ署内で抵抗を続けている奴等が
いたので、そろそろ狩ってやる事にする。

エドワードの奴、
私がいきなり後ろから心臓を
撃ち抜いてやったら、
転げ回った挙げ句、
目を丸くして死んでいった!!
市長の令嬢はまだ生きているだろうか?

ちょっとした狩りを楽しもうと
逃してやったのだが…

あの美しい体はぜひ剥製にして
じっくり眺めたい。


アンブレラ ロシア支部
ロシア南部、
コーカサス地方にある地下研究所。

地表にはダミーとしてかつての
国営化学工場がある。

この施設自体はソ連崩壊後、アンブレラの
ダミー会社を通じて買い取られた。
その後ウィルス、B.O.W.開発のため、
特化した施設が地下に偽装される形で
作られた。

経緯上、アンブレラの最も新しい基地で
セルゲイの本拠地でもある。


アンブレラ、ラクーン裁判
ラクーン市消滅をめぐっての、
米国政府の営業停止命令を不服として
アンブレラ社が訴えた裁判。

スペンサーは金に物を言わせ最強の
弁護団を結成。
偽証の証言者を用意して政府の
陰謀説に世論を傾ける作戦を取る。
対して政府側は、
生き残った関係者の証言を中心に
訴えていくが、物証は滅菌作戦によって
消されてしまい、
当時の政府関係者も自らの罪を恐れ、
証言を拒んだこともあり、
裁判は遅々として進まなかった。


テイロス計画
次世代生物兵器の提案

アークレイ生物兵器研究チーム
アークレイにおけるT-002型タイラント
の成功により、
人間型B.O.W.に関しては商品として
一定の到達点に達したと言える。

しかしクライアントからのニーズは
多様化しており、常に次世代を見据えて
開発を行なっていかなければならない。
当チームとして提案するプランは
以下の通りである。
1)
シナプスコネクト(脳接続)による同調制御
既存のt-ウィルスを利用した兵器の
リスクとして、制御の不安定さがある。

細胞の突然変異による機能停止、
知能の減退等、対象に不測の事態を
引き起こす例が少なくない数として
報告されている。
兵器としての運用の確実性・安定性を
増すべく、改良を施すべき点であろう。

ヨーロッパ支部・第6研究所が目指す
寄生生物によるコントロールも
有用な対処法の一つと思われるが、
当チームとしては、
「脳細胞とプログラムチップのコネクト」
による確実性をより重視した
管理制御法を推奨しておく。
現在、
実験は最終段階にかかっており、
実用化の目処も立っている。
2)
陸戦兵器としての戦闘力の強化
タイラントは地上生物としては類を見ない
戦闘力・生存力を誇るが、
あくまで仮想敵を最大で武装兵士の
一個師団程度、とみなしてのものである。

AFV(装甲戦闘車両)や戦闘ヘリが対象と
なった場合、
決して圧倒的なキルレシオは期待できない。
そこで、
タイラントに特別な火器を携行させ、
装甲材により武装させる策を提案する。

元来、その運動能力や反応力を最大限に
活かすべく、余分な付帯物を持たせない
というのがタイラントの基準運用方針で
あった。
しかし、
装甲モジュールの改良、体内器官への
強化材のインプラント処理、
遠距離誘導武器の装備など、タイラント
の基本性能を活かしつつ火力を強化する
案が現実味を帯び始めている。

成功のあかつきには、陸戦兵器中
最強の商品が完成すると見込まれる。


滅菌作戦
洋館事件以降、
ラクーンシティには“人食い病”という
奇病(t-ウィルスの蔓延)が市内全域に
まで拡大し、パニック状態に陥る。

市全体に戒厳令が引かれる中、
警察やU.B.C.S.による必死の
市民救出活動が続くが難航。
このままだと市外への感染も
避けられない状況に悪化。

事態を重く見た米国政府は、緊急の
連邦会議を開き、収拾を協議する。
そこで
最悪のシナリオ「滅菌作戦」を議決。
1998年10月1日

軍はウィルス根絶のため戦略ミサイルを
市中心部に向けて発射し、
10万人の犠牲者もろとも地上から
消し去った。


模擬戦闘データ
T-A.L.O.S.

模擬戦闘結果
(極秘)
CASE 12

テイロス vs 特殊部隊1分隊 12人
(旧スペツナズ構成員)

戦闘終了時間:3分28秒

キルレシオ 100:0
CASE 13

テイロス vs 複合装甲戦車 2台

戦闘終了時間:6分40秒

キルレシオ 89:2
CASE 14

テイロス vs 対地攻撃ヘリ 1機

戦闘終了時間:32分13秒

キルレシオ 48:10
※キルレシオ(Kill Ratio、撃墜対被撃墜比率)とは、一般的に空中戦を行った際に発生した損害比率を示す軍事用語。
このファイルの場合、特殊部隊12人ではテイロスを1体も倒すことなく壊滅、
複合装甲戦車なら89台で かかって1体、対地攻撃ヘリなら24機で かかって5体倒したところで壊滅、といったところか(多分)。
※つまりテイロスを倒したクリスとジルは、条件さえ整えば
旧スペツナズ構成員12人、複合装甲戦車89台、対地攻撃ヘリ4機を上回る実力を持っているということになる。
…………本当に合ってるのか自信がなくなってきた。


合同ラクーン市警葬で恋人が読み上げたリチャードの手紙
ブリジッドへ
何故こんな危ない職につくのかという
君の訴えは、当然のものだと思う。

実際S.T.A.R.S.の任務は
常に危険と隣りあわせだ。
こんな機会だし、
ちょっと真面目に話しておこう。
ブリジッド…
以前にも話したけど、やはり妹の事件が、
僕には大きいんだ。

少年時代、僕は妹を守れなかった。
銃を持った犯罪者が相手だ。

君が慰めてくれたとおり、
僕にできることはなかったかもしれない。
ただその時、
僕は恐怖と躊躇に、何も抗えなかった。
妹が目の前で殺されたのに、
一歩も動けなかったんだ。

守れなかったくやしさ、無力感…

妹は、自分の身代わりに死んだ
という気持ちだけが残された。
だからこそ、
誰かを守る力になりたかった。
あのときの妹を、守れるような力に。

もう迷わない。
大切なものを必ず守る。
僕にとって、自分を許せる唯一の
生き方が、S.T.A.R.S.なんだ。
犬死にしたいわけじゃない。
大切なものを守ることに躊躇しない。
そして自分自身も必ず生き残る。
約束する。
僕が今、何よりも守りたいのは君だから。

君を愛す

          リチャード


レオン・S・ケネディ
警察学校卒業と同時に猟奇殺人事件に
揺れるラクーン市警への配属を希望。

壊滅したラクーン市で生存者救出に
尽力する。

実地経験に乏しいが、
サバイバルの勘は天性のもの。
ラクーン市を脱出したのち、
アメリカ政府のエージェントとして
スカウトされる。

正義感と行動力を合わせ持つ。
多少青臭く女性に振り回される気がある。


緊急徴用令
本日1998.9.29. 12:00をもって、
緊急社内則12条により、
本機と所属の人員はすべて親衛隊長
セルゲイ・ウラジミールの指揮下に入る。

一切の命令拒否は認められない。
指揮に背いた場合の、
生命の保証はしかねるものとする。
1)
本機はウィルス汚染下のラクーン市空域
に侵入、T1体をラクーン警察署へ投下。

警察署内の生存者の完全殲滅に
当たらせる。
2)
残りの積載「T」をすべて、
焼却処理工場P-12Aに投下。
米軍特殊部隊を迎え撃つ。

この特殊部隊は熟練した訓練度と
最強の装備を持つことが想定される。

総力をもって壊滅にあたらねばならない。
3)
本機はその後、
速やかにラクーン市空域を離脱する。

なお、 Tをすべて放った後に、
当該区域より運び出すべき積載物が
あるが、
その内容については追って指示する。


テイロス
コードネームT-A.L.O.S.。
タイラントの発展形でコード後半は
以下のような意味を持つ。

Armored Lethal Organic System
装甲化、致死的制圧、生体システム。
タイラントをベースに、
コンピュータと無線接続されたチップを
脳に埋め込み動作を完璧にコントロール。

循環器系を人工臓器によって強化し、
生物とは思えない機動力を与えることに
成功。
体表を特殊合金装甲で覆い、
ミサイルや銃器への残存性を飛躍的に
向上させると同時にt-ウィルス組織の
暴走を拘束した。
さらに遠距離戦闘用に銃器を携帯でき、
人型でありながら重戦車にも負けない
破壊力、防御力を持つ。

テイロスとはギリシャ神話に出てくる
青銅の巨人を意味する。


セルゲイ・ウラジミール
アンブレラ幹部。
軍時代は「大佐」であったため、
俗称でそう呼ばれることが多い。

ソ連崩壊と共にスペンサー率いる
アンブレラに接近。タイラント開発に
携わる。
経歴から軍組織の経験、人脈が深く
アンブレラの私兵組織 U.B.C.S.の設立
には密接に関わっている。

スペンサーの考えに傾倒しており、
アンブレラ社内では急進的なスペンサー
派閥を形成し監視員を組織している。


RED QUEEN
アンブレラが開発した
防御用AIのコードネーム。

その本体はU.M.F.-013の中にある。
かといってその行動が制限されるわけ
ではなく、アンブレラ社の全ネットワークを
統合的に管理、監視し、影響を与える
実行力がある。
特徴は、その防御・保安的特性で、
通常時は深層心理のようにネットワークの
底部で情報監視だけをおこない、
緊急時には表面に現れ、アンブレラに
対する物理的、ネットワーク的な攻撃から
システム、データを保護し可能なら
敵を排除することを自己意思で実行する
能力を持つ。


アルバート・ウェスカー
バイオハザード事件の黒幕の1人。
常に黒のサングラスを着用している。

かつてはアンブレラの情報部員であり、
生物工学の知識も持つ。

スパイとしてS.T.A.R.S.隊長も兼任して
おり、そのころからクリスの戦闘能力を
評価している。
裏切りを重ねても、
なんとも思わない冷徹な男。

かつてはマーカスを裏切り、暗殺。

洋館事件ではS.T.A.R.S.を誘導し
ほぼ全滅させ、その後は
アンブレラをも死を装って裏切り、
対立企業組織へと鞍替えする。
その後はG-ウィルス回収に、
エイダ・ウォンを派遣し、また
ロックフォート島の事件でも
暗躍しているところを見ると、
なんらかの目的の為にウィルス兵器の
データを集めることに執心している。

洋館事件時に己の体にウィルスを
投与しており、人間を越えた能力を持つ。


イワン
タイラントT-103の派生型。
セルゲイが自分の護衛用にカスタマイズ
している。
基本的な戦闘能力はT-103と
同等だが、より人間社会に馴染んで
常に作戦行動ができるように
改良されている。

T-103型トレードマークの防護コートの
ほかに、特注のHMD内蔵サングラスを常用。
主な改良点は思考能力の強化と、
より人間のように偽装できる能力。

基本は変わっていないので緊急時には
能力を開放したS.タイラント化できる。
※タイラント系のクリーチャーだが、タナトスやテイロスと違って名前の頭文字にTが付かない。
作中で特に触れられてないが、おそらく由来はロシア史上最悪の
暴君と言われたイワン雷帝(イワン4世)からか。
UCではスーパー化する展開を見せる。

U.M.F.-013
ラクーン地下研究所シェルターに
設置されていた
13番目のスーパー・コンピュータ。

世界中の支社間に張り巡らされた
ネットワーク上、すべての情報は
このメインフレームにバックアップ
保存されていた。
蓄積された情報は、
アンブレラの復活も理論的に可能な

“宝の山”

である。


ウェスカーズ リポート・「彼女」
Jul.31.1978

「彼女」については事前に
何も知らされていなかった。

この研究所の最高機密であり、
そのデータは一切持ち出しが
禁じられていたのだ。
「彼女」は「t-ウィルス」開発のための
実験体であり、年齢はこのとき25歳。
記録によると、
研究所の創設時からここにいるらしい。
ウィルス投与実験の開始日は、
1967年11月10日。
実に11年もの間、
実験を受け続けた勘定になる。
しかし、
それ以外の詳細は謎のままだった。
Jul.27.1981

彼は連日研究所に泊り込み、
無計画な思い付きで実験を繰り返した。

私はというと、他の研究員も使って、
実験体が死ぬ前にできるだけ多くの
生体サンプルを抽出しようと試みたのだが、
彼の実験スピードには追いつかなかった。
所長は何事もなかったかのように、
新しい実験体を補充したが、
それもあっという間に死んでいく。

そこは地獄だった。
だが、
その中で唯1人「彼女」だけは
生き延びていた。

「彼女」は既に28歳。
14年もの間、命を弄ばれ続けている。
「始祖ウィルス」投与によって
人間としての思考能力は無いはずだが、
もしも心が残っているなら
「死」こそ「彼女」の望む結末だろう。
Jul.31.1995

最近、3人の研究員が事故で
犠牲になった事から、
「彼女」の処分が決定された。

「G」の研究が軌道に乗った以上、
実験体としての「彼女」には、
もはや何の利用価値も無かったのだ。
「彼女」の生命反応停止の確認は、
それから3日間に渡って繰り返された後、
死体は所長の指示で、
どこかへと運ばれていった。

結局「彼女」が何者で、なぜここに
連れて来られたのかは、今も判らない。


セルゲイからニコライに宛てた書簡
ニコライ、遅れたが返答だ。

お前が持ってきたその取引は、
確かに莫大な富と可能性をもたらす。
交換条件としては破格だろう…が、
正直なところ、迷いはあった。

手放すのが惜しくなったのではない。
アンブレラにとっては、軍時代からの
死線を共にした10人の兵に、
彼らの下した「価値」しかないという
事実も判っている。

同じ戦場に立った銀狼よ、笑うがいい。
私は悲しいのだ。
私は、人としてこの選択を恐れていた。
彼らは私が手塩にかけた分身だ。
意思もあれば心もある人間を、
生ける屍の生体兵器に変えようと
いうのだから…。

しかし、揺るがぬ決意が今、
この胸中にある。

前進には、
命を賭した遵奉、尊い犠牲が必要だ。
いつの日か我が祖国が大国として
復活するなら、私はどんな苦難にも耐え、
血の対価を惜しまないだろう。
たとえこの身を斧で切り刻まれても構わない。

誓おう。

慟哭の血を流し、慙塊の肉を削りながら、
私は新世紀の覇者となる道に踏み出す。
返答は「ダー(YES)」。
銀狼よ、お前の望みに応えよう。

     セルゲイ・ウラジミール
※小説では、ラクーンが壊滅する以前の やり取りであり、
「死線を共にした10人の兵」はソ連軍の要請でセルゲイのクローン細胞を元に造られたということが描かれている。


変形に関する特異性 ウェスカーの手記
セルゲイの進化が、
私に一つの仮説をもたらした。

ウィルスによる感染者の進化の過程は、
偶然によって定められると私は
信じきっていた。
だがヤツの変貌を見たとき、マーカスの
怪物化を知ったときにも感じたある
ロジックが沸き上がってきたのだ。
進化には感染者の意思が強く影響を
与えるのではないか。

あのセルゲイの姿。
あれは内なるイバラに戒められ、
引き裂かれる苦しみの姿だった。
ヤツの奥底に横たわる思念の形に
ほかならない。

根拠など何もない。
勘がそう伝えるだけだ。

ウィルス進化の方向性を、
自らの信念が決める…

それが真なら、この私はどう変貌するのか。


セルゲイモンスター
セルゲイが自らに注入しているウィルスを
活性化してモンスター化した状態。

両腕を縛る触手が融合し、
一本の太い触手となっている。

触手の先は凶悪なツメへと変化し、
これを自在に操ることによって移動、
攻撃をしてくる。


Netインタビュー 対アンブレラ活動家
記者:
裁判の話題は検索エンジンでも
TOP3に入り続け、
ネチズンの間でも高い感心度を
見せました。
ただあなたがたのなりふり構わない
強引な戦いに、眉をひそめる人が
いるのも事実です。

どうお考えですか?
サラ:
アンブレラは単なる営利企業ではなく、
軍や国家にも近い強固な組織でした。

彼らの巧妙な隠ぺい工作に対し、
私たち市民はそういう戦い方を取るしか
なかったのです。
サラ:
5年近く熾烈な法廷闘争を続け、
アンブレラの有罪が決まったのは
その結果であり、
それは確実に正しいやり方だったと
信じています。
記者:
強大な組織に対するやむなき戦法という
ことですね。
そういう意味ではやっと肩の荷が下りた
ということでしょうか?

サラ:
ひとつの問題は片付きました。
ただ、私にはまだ恐れている疑念があり、
手放しに喜べないのです。
記者:
疑念?疑念とはなんでしょう?

サラ:
明確なものが二つあります。
ひとつは、アンブレラの有罪を
決定付けた物的証拠が、
何故今になって現れたのか?
サラ:
もうひとつは、どうしてその「証拠」は
未だ秘匿され続けているのか、
ということです。

記者:
それに関しては、色々な憶測が
飛び交っているようですね。
サラ:
裁判の記録から、
「証拠」はコンピュータに保存された
データのたぐいと推測されます。
おそらくアンブレラが最期まで
隠し持っていたものでしょう。
秘匿の理由も、その中に政府や諸外国の
不利な情報が書き込まれているために
公開できないと考えるのが有力な説です。
サラ:
この証拠自体、何かしらの反社会的な
組織との取引によって得たものとも
噂されています。

記者:
しかしアンブレラは消滅しました。
大きな問題は解決したのでは?
サラ:
アンブレラの悪事は太陽の元に
晒されました。
しかし肝心のウィルス製造法や、
生物兵器のデータは公になっていません。
私は、その情報は消失してしまったのでは
なく、誰かの手元にひそかに渡ったのでは
ないか、と勘ぐっているのです。

そう、闇を継ぐ者の元に。
記者:
闇を継ぐ者…ですか?
いかにもテレビドラマ的な表現ですね。

サラ:
陳腐なスパイ小説だと、笑うのは
簡単です。
でも、私にとっては見過ごせない
恐怖なのです。
人間とは愚かなものです。
サラ:
一つの都市を滅ぼした恐ろしき力を
目にしながら、それを手に入れ
己の欲望のために使おうとする。
いかなる犠牲も厭わずに。
アンブレラの事件は、恐怖の一角に
過ぎないのかもしれません。
事件は、むしろ始まったばかりです。
謎だらけの裁判の結末が、
それを明らかに物語っています。


オズウェル・E・スペンサー
アンブレラ社の総帥。

ヨーロッパの名門貴族出身で、
ジェームズ・マーカス、
エドワード・アシュフォードと共に
始祖ウィルスを発見。
これを活用した生物兵器の開発を
推し進めるために、三者共同で
偽装企業アンブレラを創設した。

徐々に社内での権力を増大させ、
ライバルを無慈悲に謀殺していく。

t-ウィルスの完成にこぎ着け、
アンブレラの全てを掌握し、
独占するに至る。
幹部にさえ顔を見せずに社を
コントロールしており、
その人物像や真の目的は
闇のベールに包まれている。