あなたのサバイバリティの向上を祈る <攻撃オブジェクト> ドラム缶や爆弾などの設置物を 武器で撃つと様々な効果を発揮します。 ・ねらう時はR2ボタンを押す <クイックターン> プレイヤーが180度急回転します。 ・後退中にキャンセルボタンを押す |
<緊急脱出> 敵の攻撃を受け、行動不能な状況から 早く脱出できる場合があります。 ・方向キーと決定、キャンセル、R1、 R2、L1ボタンを激しく連打する <緊急回避> 敵の攻撃を受ける瞬間に、その攻撃を かわす場合があります。 ・R1、R2ボタンを押す ・武器を構えた状態で決定ボタンを押す |
<昇る/降りる> 小高い段差を昇り降りできます。 ・昇りたい、降りたいと思うものに 向かって前進中に決定ボタンを押す <MAP> △ボタンを押すとMAP表示されます。 ・屋外のMAPは決定ボタンで拡大縮小 ・拡大中のみ方向キーで表示範囲を移動 ・セレクトボタンでMAP切り替え |
<ライブセレクション> 画面が白黒反転し、二つの選択肢が 表示されるイベントがあります。 ・方向キーと決定ボタンで選択肢を決定 <イベントキャンセル> イベントによって強制的に終了できる 場合があります。 ・セレクトボタンを押す |
<弾薬調合システム> 弾薬調合には『リロードツール』と 『ガンパウダー』の2つが必要です。 <リロードツール> 弾薬調合に必要なベースアイテムです。 ガンパウダーとリロードツールを 組み合わせると、その内容に見あった 弾薬が作成されます。 |
<ガンパウダー> あらゆる弾薬の調合材料です。 基本となるガンパウダーはA、B、C の3種類あります。CはAとBを 組み合わせて作成されます。 <ガンパウダーの調合方法> A、B、Cのガンパウダーを数個 組み合わせることで、様々な弾薬の ガンパウダーを作成できます。 種類は基本を含め全13種類あります。 |
<弾薬調合の作成例> A・・・・・・・ハンドガンの弾 B・・・・・・・ショットガンの弾 C・・・・・・・グレネードの弾 A+C・・・・・火炎弾 B+C・・・・・硫酸弾 C+C・・・・・冷凍弾 C+C+C・・・マグナムの弾 |
<グレネードの弾との組み合わせ> 基本3種類のガンパウダーと グレネードの弾を直接組み合わせると 特殊なグレネードの弾を作成できます。 <弾薬調合のレベル上昇> 同じ種類の弾薬を作成していくと その技能レベルが上昇し、弾薬作成が より有利におこなうことができます。 |
時計塔が写された絵葉書だ |
裏側の解説にラクーンシティの名所 セントミカエル時計塔≠ニ書かれている |
警官隊出撃のようすが写されている |
写真には9月27日≠ニある |
―報告書― 9月24日 本日未明、市庁舎にて盗難が発生。 被害を受けたのは正門にある宝石時計で 文字盤に埋め込まれた十二個の宝石の内 二つが奪われた模様。 現在ラクーンシティは戒厳令下にあり すでに多数の警官が殉職している。 そのため本件の調査を保留とする。 報告者マービン・ブラナー |
―報告書― 9月26日 本日午前10時頃、署内に逃げ込んだ 42歳男性(飲食店経営)が同月24日 盗難にあった市庁舎の宝石ひとつを 所持しているのが死体検査で判明した。 (男性は数十分後に発病したため射殺) 本件は戒厳令のため調査を保留とするが 証拠品である宝石はしばらく署内で 保管する事とした。 報告者マービン・ブラナー |
どうにかなりそうだ。 こんな事になっちまうなんて。 昨日の戦いでまた人が死んだ。 射撃が得意だった殺人課のメイヤーだ。 俺がゾンビどもの侵入にあわてて 逃げ遅れそうになった時、 奴は俺を助けようとして応戦したんだ。 そんな奴を俺は置いて逃げた。 奴が俺の名を叫ぶ、 そして背後から聞こえてくる絶叫。 俺は恐ろしかった。怖かったんだ! |
27日。今日バリケードをなぎ倒した ゾンビどもを大量に片づけた。 俺は景気づけにウィスキーをやりながら アホづらどもにショットガンをぶっ放す。 コレなら一気に数匹のミンチができる。 俺は歓声を上げて奴らを撃ちまくった。 すると俺に仲間がつかみかかった。 よく見るとゾンビどもと一緒に警官が 数人巻きぞえを喰らって転がっている。 いいじゃねぇか、いまさら。 どうせ死ぬ前のパーティーなんだ。 |
俺が楽にしてやった仲間は三人だ。 今までゾンビに殺られた奴らを含めると 十二、三人はおっ死んでる。 すいぶんとまあ、頭数がへったもんだ。 三時間後には会議室でくだらないことを 検討しあう。まったくムダだ。 俺はこの酒が無くなったら楽に 死ぬつもりだ。その時が待ち遠しいね。 |
S.T.A.R.S.のやんちゃ坊主達へ。 兄のジョウからうれしい知らせだ。 ついに新制式ハンドガンが完成した。 M92F S.T.A.R.S.スペシャル 「サムライエッジ」と名づけたそうだ。 数あるケンド製カスタムガンの中でも 最高のバランスに仕上がっているぞ。 ジョウがいうには「これだけのガンで マトをはずす野郎がいたら、おしゃぶり でもホルスターに入れておけ」とさ。 |
なお細かい仕様については納入時に 添付しておく。官給品とは思えない パーツのよさだ。出資してくれる企業に キスをしてやりたくなるぞ。 ケンド銃砲店 ロバート・ケンド |
9月1日 六ヶ月の特殊訓練を終えた。体の方も ようやくカンを取り戻してきたようだ。 わたしは有能な兵士だったが、 いわれのない容疑で銃殺が決まった。 拷問され自白を強要されたのだ。 銃殺を待つ朝。それは唐突に訪れた 奇跡だった。企業がわたしを拾い、 生きるチャンスを与えてくれたのだ。 |
9月15日 わたしはバカンスを切り上げて 本部に戻った。わたしの所属部隊である UBCSに出動要請があったようだ。 アンブレラは企業テロや要人誘拐に 対抗するため独自部隊を所有しているが 裏の商品が起こす問題を専門に処理する 「掃除屋」も飼っている。 わたしの所属はその後者の部隊だ。 |
9月28日 夜が明けた。 しかし地獄にいることには変わり無い。 狂っている。この街に自然の摂理などは 存在しない。死してなお飢える者どもが 生ける屍の生肉を狙っている。 ああ、わたしは銃殺を選ぶべきだった。 ここにくらべれば収容所は天国だ。 わたしは自分の死体が動き出さない ことを強く願って引き金を引く。 |
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シティガイド 〜われらの街と市長の歩み〜 こんにちは、市民の皆さん! ラクーンシティの治安のよさ、 住みやすさは皆さんご存知の通りです。 ラクーンシティはクリーンな企業で おなじみのアンブレラの工場を誘致した 都市です。企業からの多額の援助金は、 福祉や公共施設の建設、治安維持などに 惜しみなく投資されています。 |
わたしが市長になって5年目を迎えた 1992年はラクーンシティにとって 記念すべき年でした。 アンブレラの援助金により老朽化が 進んでいた市庁舎が改修され、近代的な 総合病院も市内に建設されたのです。 街のために尽力した功績が認められ、 市庁舎にわたしの銅像が建てられたのも この年のことです。 |
三十五年以上も前に技術者として わたしはこの街をおとずれ、街の電化を 進めて路面鉄道を開通しました。 先人たちの知識がラクーンシティの 発展をうながし、希望あふれる今日を 手にすることができたのです。 わたしはその伝統を守り、街の発展に さらにこの身を捧げることを誓います。 ラクーンシティ市長 マイケル・ウォーレン |
ゾンビの表情が大きく写されている |
写真の裏には得ダネ!!≠ニある |
警官隊の全滅したようすが写されている |
ついに押さえたぜ。最近頻発しだした 猟奇事件「人食い病」の現場だ。 人が人をかみ殺す。 まるで飢えた犬っころだ。 ひどいもんだ。 かじられた腕なんか冷蔵庫にほっといた 食いかけのハムみたいだ! 最近街の人間がしばしばそういう病に 冒される。原因は未だつかめていない。 現代病の不思議というやつか? その辺をこれから探ってみるか。 |
「人食い病」が市街に多発したせいで ついに厳戒令が敷かれちまった。 いまはラクーンの情報媒体すべてが 厳しい規制を受けている。 だが俺はそんなに甘くない。 ブン屋としてだんまりを決め込む つもりはさらさらないからな。 米国全土でこの異常な病が 発生しているわけじゃないはずだ。 すぐ近くに原因となる何かが必ずある。 |
街の外周が国の軍隊に封鎖された。 それほどこの街が危険な状態ってわけだ。 市民のほとんどが死に絶え、わずかに 生きてる者も病原体に接触している。 米国全域がそれに汚染されることだけは 避けねばならないという判断だ。 たしかに理屈じゃあ正しいよ。くそ! 発病するか食われるか、どっちにしろ 逃げ場はない。俺は死ぬまで真相を追う。 病原体の感染方法は空気感染なんかじゃ ない。もっと直接的な何かだ。 |
ケビン、見習いのお前に、このわしが 電車との付き合い方を教えてやろう。 この車両は68年製で、欧州から 輸入したもんだ。今じゃガタも来てるが シンプルで剛直な作りは未だに現役だ。 その信頼性はやはり高いな。 それでも作動不良を起こす事はある。 その時は機器の異常を丁寧に調べろ。 よく見て原因を理解すれば 必ず対処できるはずさ。 |
作動不良や故障なんてものは、 毎日手を抜かず部品の点検と交換を 行なえば簡単に予防できるんだ。 このご老体は二日も放っておいたら ヘソを曲げちまうんだからな。 じゃあ交換って時も、純正品とは いわんが見合った部品を選べ。 オイルひとつとっても用途にあわせて 加工しておかんと調子は悪くなるぞ。 ケビン、覚えとけ。人は機械を裏切るが 機械は人間を裏切らないもんだ。 |
薬品管理責任者を委任するにあたり、 わたしが後任の君に注意点を教える。 薬品の中には品質が不安定なものも多く 温度や湿度の変化ですぐに劣化する。 貯蔵庫内の管理には特に注意せよ。 責任者が毎日チェックしなければ駄目だ。 コンピュータで24時間監視していても 万全ではない。機械は人間のパートナー 以上ではないからだ。 |
薬品貯蔵庫内の入出についても 君は厳重にチェックしなければならない。 貯蔵庫には劇薬も多く保管されており、 持ち出しでもされたら大問題に発展する。 貯蔵庫の扉は常にロックされているが それを解いて中に社員を案内する時は 必ず書類の提出をうながすこと。 もし不明瞭な部分があれば即上司に 通告しなくてはならない。 |
なお扉のロック解除コードについては ラクーンシティ中の誰もが見ているもの にちなんでいる。かえって暗号より 目立たないし、新しいものを売り出せば パスワードを更新していけるからな。 パスワードは管理コンピュータの 端末から入力すればよい。 |
―発注書― 指定薬液VT−J98 実験体NE−T型の培養に適合す 随時原液の発注を予定 UE 第六研究所 |
くそったれ! 誰かこれを読む者はおるのか。 わたしが死肉狂いどものエサになった後 街を閉鎖していたGIどもが見つけて 笑うのだろうか。 助けてくれ! もう駄目なのか?死にたくない! まだわたしは生きていたい! |
妻も娘もお袋も、みんな殺された。 しかしそんなことはもういい。 はるかに重要なのはわたしの命だ。 こんな唐突に終わりがくるのなら、 営業マンになんぞならなかった。 わたしは小説家になりたかったんだ。 「お前の人生は長いのだから」という お袋のたわごとはクソ食らえだ! わたしは偉大な小説家ダリオ・ロッソ として賞賛され・・・ |
UBCSエコーチーム エコーチームは市街地を掃討し、 生存している民間人を時計塔内部に 避難させることが第一目的である。 民間人はアンブレラ系列の従業員を 優先して救助すること。(褒賞あり) 活性死者(汚染死亡後のゾンビと 呼ばれる存在)は耐久力が高く、 機能停止に追い込むのは難しい。 充分警戒せよ。 |
作戦エリアからの撤退 1:撤退は作戦終了、もしくは任務の 続行不可能により行う。 2:郊外に待機中の大型ヘリコプターを 時計塔正面の庭に誘導する。 3:時計塔の鐘の音を合図とし本作戦の 終了、もしくは失敗による中止を 市街で作戦中の全部隊に伝達する。 |
美術品の写真がついた絵葉書だ |
『女神に焦がれし我が霊を捧げん。 歓喜なる時は等しき時に訪れり。』 と裏側に書かれている |
9月26日 作戦開始から三時間ほどしか経って ないが、俺のチームで生き残ったのは 俺と相棒のキャンベルだけだ。 まったく想像を絶する。ゾンビの数が ブリーフィングの時とはケタ違いだ。 この街はとっくに死んでいる! 俺達はウィルス抗体を投与されているが ここまで環境汚染がひどいと感染する 危険もありうる。 今度ばかりは生きて帰れないのか。 |
9月27日 生き延びるために神経を研ぎ澄まし、 ついに時計塔にたどりつくことができた。 俺達は必死だった。生き残るために 傷ついた仲間から武器を奪いとり、 市民をおとりにして危機を切り抜けた。 俺達はそうやって子供の頃から戦場を 生き抜いてきたんだ。 その俺の前にひとりの娘が現れた。 この街の生存者だ。娘は俺の目の前で 飢え死にした妹にうりうたつだった。 |
9月28日 俺はすぐにでも脱出するつもりだった。 しかし娘にはその気がなかった。 一緒にいた父親が、妻の眠るこの街を 離れないといったからだ。俺は何とか 娘を助けたい。だが、キャンベルは 「俺達だけ生き延びられればいい!」と 怒鳴った。ああ、いつもならそうするさ。 しかし、いまの俺には・・・。 この時計塔もすでに危なくなっている。 だが、もう二度と過ちを犯したくない。 |
9月10日 皮膚の壊死やうっ血を初期症状に持ち 意識混濁を定期的に起こし、ついには 人間としての理性を失う。そうなると 回復は絶望的で安楽死すら通用しない。 当たり前だ。その患者は医学的には とうに死んでいるはずなのだ。 恐ろしい病だ。患者は理性を失うと 重度の薬物中毒のように暴れ、 飢えた虎のように生肉を欲して襲う。 |
9月18日 今日もまた発病者が運ばれてきた。 まだ症状は軽いようだが・・・。 わたしは幾日も睡眠を取っていない。 患者が恐ろしい怪物になるのをこれ以上 見過ごす訳にはいかないからだ。 わたしは傍観者ではない。 人を治す医者なのだ。 もしわたしが倒れても残したカルテが きっと役に立つ。この病気の核心が わたしのカルテから見つかるはずだ。 |
9月26日 職員や医師の大半を発病した患者との 戦いで失い、この病院を維持することは すでに不可能だ。 もう遅い。かゆみと飢えがわたしを 襲っている。力が足りなか た。 見たこと無きウィルスが 原因あるとわかってから、 対処が後手になってしまっ た。 そろそれ辛い。 わたしの 意識も もも もたな る |
歩くゾンビのようすが写されている |
写真の裏には“Tウィルスの効果” と書かれている |
アンブレラ医療機器 北米担当 ダグラス・ローパー ワクチン培養液を作り出す合成装置を 作動させるためには、まず以下の項目を 実行してください。 合成装置の作動準備がととのいます。 1:充分な電力供給をおこなう。 2:培養液ベースを装置にセットする。 |
合成装置の作動準備がととのったら、 培養液合成を始めることができます。 五本あるレバーを操作して培養液合成を おこなってください。合成割合を示す 二つのゲージが増減します。 そのゲージ中央にある合成ポイントに 二つのゲージを同時に合わせられれば、 自動的に合成してワクチン培養液を つくり出し、合成作業は終了します。 |
襲いくるゾンビのようすが写されている |
指令 監視員ブラヴォー16 1:今事件に関するあらゆる情報収集。 UBCSの監視。戦闘データの回収。 2:証拠となる施設、特に治療データを 回収した医療機関等は完全に破壊。 3:各実験体の作戦遂行能力の確認。 任務終了後は指定の脱出手段を使用し 速やかに脱出。なお監視員以外の救出、 出所の分かる金品の持ち出しは厳禁。 |
街で見た汚染体の耐久力は驚異的だ。 拳銃弾が急所にヒットしても治療なしで 数日間耐える例がある。だが発病後 (病死後か?)の汚染体は予想通り 思考能力が昆虫並みに低下してしまう。 しかし死者が蘇るという嫌悪感は 戦場では重大な問題だ。用途を敵の士気 の低下、かく乱にしぼり、例えば捕虜に ウィルスを投与して逃がす。そうして 戻った捕虜が獣と化せばどうなるのか。 その有効性は非常に高いだろう。 |
汚染の激しい地域ではよく動植物の 突然変異を生み出しているようだ。 偶発的発生とはいえ、生物兵器開発には よいサンプルになるかもしれない。 無論あんなものを連れ帰れはしないが。 事前に巨大なアリゲーターの存在が 報告されていたが、わたしは土中を うごめく恐ろしく巨大な生物と遭遇し、 命を危険にさらしている。 これについては何が巨大化したのかは 考えたくない。 |
NEMESIS≠ノ遭遇する。 事前に知っていなければ奴に汚染される 所だった。 まだ奴が市街をうろついているとなると 命令が終了していないということか。 奴につけ狙われて生き延びているとは S.T.A.R.S.の隊員は、よほど生存術に 長けているらしい。 |
ラクーンシティは見すてられた。 我々の議会への作戦遅延工作は、すでに 限界を迎えている。 全ての監視員は速やかに脱出せよ。 明朝米軍は作戦を実行する。 街は夜明けとともに確実に消滅する。 |
4月25日 今日はぼくの30歳の誕生日だ。 そんな日に赴任初日をあてるなんて、 大学の研究室とは違って厳しいね。 5月14日 ようやく処理システムが完成だ。 特別なガスを使い、実験体の細胞を 分解する。しばらくテストをしてからの 実用化だけど、まだ不安定だからね。 |
5月20日 処理室のチェック中、いきなりドアが 開かなくなった。ものスゴイ臭いの中で 一時間も閉じ込められた。 カードキーを持っていても故障しちゃあ 意味がない。まいったよ。 6月7日 最近の処理量は普通じゃない。 機械の調子もよくないのにさ。 研究所側は全く聞き入れない。くそっ! あのフランケンシュタイン博士め! |
7月16日 処理がパンクしている。送られて来る 処理用の薬液の品質もひどい。 7月29日 機能は低下しても処理は大量にある。 汚染度は上がり、ウィルス抗体も 新種には対応しきれない。作業員には 感染者も出始めた。ぼくは拳銃を片手に 作業している。最後の一発は自殺用だ。 泣きたい。このまま死にたくない。 死の苦痛を想像すると嫌になる・・・。 |
―工場の警備について― 処理工場は外見上廃工場を改修した 施設のため、ごくまれに民間人が 入り込んでしまう場合がある。 その時には速やかに射殺せよ。 また投降した場合は逮捕し人体実験用 として研究所に輸送する。その際には 研究所から手当てが給付される。 |
―機械警備システム― 工場内は防疫システムによって 管理されている。処理室や分解プールの 汚染が検出された場合、工場内の一部は オートロックされる。その際マニュアル 通りに対処を行い、処理した場合は システムのロックを手動で解除する。 許容を越えた汚染が発生した場合 施設をすべてロックし指示を待つ。 勝手に工場外に脱出した者は 理由のいかんに関わらず射殺する。 |
焼却処理工場は各研究施設で発生する 廃棄物を処理する機構の一つである。 ガス処理室で化学処理しきれなかった 廃棄物や旧式の研究器材などを この工場は焼却処理し、火力発電により 研究施設への電力供給も行なっている。 発電によって発生する大電力の一部は 工場地下に設置された大型蓄電池に 蓄電され、有事の際の非常用電源として 機能するようになっている。 |
非常用電源回路は設置された 三つの非常回路ユニットがソケットに 接続されて初めて始動する。 もしも接続がなされない場合は 全ての非常回路ユニットを人力で挿入し システムを強制起動する方法もある。 |
このパラケルススの魔剣≠ 実戦投入するにはまだ早いと思うが、 アンブレラが開発したGウィルスを 奪取する作戦の切り札として必要ならば 致し方ない。 レールキャノンの威力は申し分ないが 問題点も多いので注意してほしい。 合衆国の栄光のため、反逆する者どもに 磁力の鉄槌をくだしてやれ。 技術大佐 フランクリン・ハート |
8月7日 あの日から二週間が経っていた。 身体の傷はすでに消え、周囲の私に 対するぎこちない気遣いもなくなった。 人々にとって、それはもう過ぎ去った ことなのだ。 しかし私は目を閉じるたびに、それが 鮮明によみがえってくる。 生肉を食らう人のなれの果て、怪物に 生きながらむさぼられる仲間の悲鳴。 心の傷は今も消えてはいないのだ。 |
8月13日 クリスは最近もめごとを起こすことが 多くなった。 あまり他の署員と口をきかなくなり、 いつもいらいらとしている。 この前など、少しコーヒーのしずくが 飛んだだけで少年課のエルランを殴り 倒してしまったのだ。 私はすぐに止めたが、彼は私を見ると 軽くウィンクをして行ってしまった。 彼はどうしてしまったのか・・・。 |
8月15日 深夜、謹慎を命じられているクリスに 呼ばれ、私は彼のアパートをたずねた。 クリスは私を部屋に通すとすぐに 数枚の紙片を押しつける。 それは“G”とだけ題された、 ウィルス研究論文の一部であった。 クリスは「悪夢の続きだ」といった。 「まだ、あれは終わってない」と。 彼はあの日以来、休息もなく戦い 続けていたのだ。私にすら告げずに。 |
8月24日 今日、クリスは欧州へ旅立つために 街を離れた。バリーは一度家族をカナダ へおくり、その後に追うといっていた。 私はラクーンシティに残ることになる。 この街に残る研究施設が重要な施設で あることを知っていたからだ。 クリス達には一ヶ月ほど遅れるが、 欧州のどこかで彼らと落ち合うことに なるだろう。その時こそ、 私の本当の戦いは始まるのだ。 |
事件の後 ジル・バレンタインは旅立った。 クリス・レッドフィールドと 合流するためである。 だが……ジルを待っていたのは もぬけの殻となった隠れ家であった。 床にはクリスのナイフが道標のごとく 鈍色の光を放っている。 ジルは迷いなくその場を立ち去った。 彼女は信じている。 必ず生きて再会する、 そう盟友と誓ったのだ。 |
「クレア、すまない」 クリス・レッドフィールドは 何度目かの手紙を いつもの言葉で締めくくった。 サングラスをはずして カフェの温かい日差しに目を細めると 目の前を娘が軽やかに通り過ぎていく。 ……年の頃は妹と同じであろうか。 その後クリスは自分の行方を追い 妹が戦いに身を投じている事実を知った。 |
バリー・バートンは 幼い娘達の前にかがみ込むと ゆっくりとかぶりをふった。 「すまない、仲間が待っている」 一度は家族のため、裏切りに 手を染めようとしたこともあった。 それが仲間に許された時、男は家族と 離れても信頼に報いる意思を認めたのだ。 「あなた、私達は大丈夫……」 妻は花のような笑みを浮かべ、 精一杯の背伸びで夫にくちづけした。 |
レオン・スコット・ケネディは アメリカ政府情報局員を名乗る男を 前にしていた。 「俺を殺すのか……」 男はゆるく唇を笑みの形にゆがませる。 「シェリーはよせ。あの子に罪はない」 「ああ、だが知り過ぎている」 男は目線を上げ レオンの顔を正面から見据えた。 「率直に言う、我々は君の能力を 高く評価している。悪い話ではない。 穏便にすませるなら選択は一つだ」 レオンは目を閉じ、そして答えた。 |
「俺とシェリーを置いていくんだ」 クレア・レッドフィールドは レオンの言葉に耳を疑った。 「レオン、どうして?」 「君は兄貴を探しているんだろう?」 負傷しているレオンと衰弱したシェリーは 一刻も早い保護を必要としている。 しかし彼女にはこれ以上の 時間的余裕はなかった。 「私……必ず帰る。約束する!」 クレアはひとり荒野へ消えた。 |
「身寄りは?」 軍将校がつとめて穏やかに問いかけても シェリー・バーキンは答えなかった。 少女に肉親はいない。 自らが生み出した軍用ウィルス“G” によって無残な最後をとげたのだ。 少女は自身の両腕で身体を抱きしめると 小さな唇をかみしめた。 きっと戻ってきてくれる……。 孤独なシェリーにとって クレアの残した赤い皮ジャケットだけが ただひとつ残された人との絆であった。 |
女は鏡に映る自分の姿を見つめていた。 エイダ・ウォンと呼ばれた女……。 しかしその名前に 別れを告げる朝が訪れていた。 次の仕事まで、あと数刻。 「私はもう、エイダじゃない……」 わき腹には真新しい裂傷があった。 女がエイダであった時 愛した男を守るために受けた傷である。 「これはエイダの傷、私の傷じゃない」 エイダ・ウォンで無くなる朝 女はとめどない涙を流していた。 |
「またあんただけか、死神」 回収した唯一の兵士がハンクである ことがわかると ヘリのパイロットは毒づくように言った。 「いつもだ。あんただけが生き延びる。 どんな地獄のような戦場でも」 ハンクはパイロットには応じず、 回収したカプセルを掌に取り出して もてあそんだ。 地獄は死神の領域である。 「死神は死なず、か……」 生還者はかすかな笑みを浮かべていた。 |
ラクーンシティを舞台にした物語は完結した。 しかし、欲望本位の研究が続けられるかぎり バイオハザードの恐怖は終わらない。 永遠に……。 |